講師紹介 横田元熙

  • 横田元熙
  • HIKARI Dental Clinic   MeLoS 代表講師
  • 院長
  • 大阪大学歯学部卒業後、口腔外科学教室にて臨床に従事。その後、大阪府都心および岐阜県を行き来し、幅広い診療を学ぶ傍ら、多くの歯科医院にてインビザライン治療の導入に携わる。自身の勤務医や講師としての経験から、最新の歯科治療や新しい歯科医師の働き方を伝えるためにYoutubeチャンネル「デンタルMeンタリング」を開設。また、今夏には京都府四条河原町に開業する自費専門歯科医院HIKARI Dental Clinic院長に就任。
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こんな方におすすめ

●マウスピース矯正を取り入れている先生 

●日々の診療で困っている事がある先生 

●クリンチェックを学びたい先生

動画の紹介

数多くのクリンチェックを手掛ける先生が、「どこを見て」「何を考え」てクリンチェックを作成しているのか?

考えてみたことはないでしょうか。 

 

今回の動画では、皆様に好評の、横田先生による公開クリンチェックをご覧いただきます。

横田先生のクリンチェックの作成過程をご覧になりながら、学べることは多いはずです。

クリンチェック作成に時間がかかったり、どのように治療計画をしたらよいか分からなかったりする先生方にお勧めの動画です。

動画内容

インビザラインファーストは、7〜8歳頃の混合歯列期の子どもたちに適用できる矯正治療法です。

 

現在あなたの歯科医院ではどの程度小児の菅座様がいらっしゃるでしょうか。その割合によっては、インビザラインファーストを導入すると経営にも効果が出てくると思います。

 

この動画概要記事では、横田先生によるインビザラインファーストの症例説明と治療アプローチ、そのメリットについて解説します。ぜひ参考にしてくださいね。

 

【症例】7歳女児の混合歯列期矯正

この年齢の子どもたちによく見られる問題として、永久歯の萌出時に後方から生えてきたり、正中離開があったりすることが挙げられます。

 

この症例でも、軽度の叢生と空隙がない状態で、今後萌出する永久歯のスペースが不足することが懸念されていました。

 

インビザラインファーストの治療アプローチ

横田歯科医師(以下:横田先生)のインビザラインファーストの治療アプローチは以下のとおりでした。

 

1. 歯列弓の拡大

2. 永久歯の配列

3. 第一大臼歯の関係

 

詳しく解説していきます。

1. 歯列弓の拡大

インビザラインファーストの主な目的は、歯列弓を拡大し、今後萌出する永久歯のスペースを確保することです。

 

横田先生によると、平均的な拡大量は第一大臼歯間で4〜6mm程度が目安となります。ただし、個々の症例に応じて調整が必要です。

2. 永久歯の配列

拡大と同時に、すでに萌出している永久歯(主に前歯部)の配列も行います。ただし、拡大が優先順位として高くなります。

3. 第一大臼歯の関係

この時期には、第一大臼歯のアングル関係を厳密に1級にすることは避けます。これは、今後の乳歯の脱落に伴い生じるスペースによって、大臼歯関係が変化する可能性があるためです。

治療のコツとポイント

ここでの症例で治療のポイントとなるのは次の点です。

 

1. クリンチェックの活用

2. アライナーの交換タイミング

3. 追加アライナーの使用

4. 保護者への説明

 

ぜひ動画視聴する前に確認しておいてくださいね。

1. クリンチェックの活用

治療計画を立てる際、クリンチェックを用いて歯の移動をシミュレーションします。ただし、横田先生は計画上の移動量の6-7割程度が実際に達成されると想定しています。

2. アライナーの交換タイミング

歯の生え変わり時期には、アライナーの適合が悪くなることがあります。この場合、交換頻度を上げたり(例:3日に1回)、1枚あたりの移動量を減らしたりして対応します。

3. 追加アライナーの使用

永久歯の萌出状況に応じて、追加アライナーが必要になることがあります。横田先生は、1年半から2年の治療期間中に約4回の追加アライナーを想定しています。

4. 保護者への説明

追加アライナーの必要性を事前に説明し、これが通常の治療過程であることを理解してもらうことが重要です。

インビザラインファーストのメリット

インビザラインファーストのメリットは以下にまとめられます。

 

1. 早期介入による骨格的成長の誘導

2. 筋肉の修正しやすさ

3. 二期治療の回避または簡略化

4. 外科的処置の回避

5. 装置の快適性

 

1つずつ詳しく解説します。

 

1. 早期介入による骨格的成長の誘導

幼い時期から治療を開始することで、骨格的な成長や発育をより効果的に誘導できる可能性があります。

2. 筋肉の修正しやすさ

早期治療により、口腔周囲の筋肉の機能も改善しやすくなります。

3. 二期治療の回避または簡略化

多くの場合、一期治療で終了できる可能性があります。二期治療が必要な場合でも、軽度な捻転や叢生の修正程度で済むことが多いです。

4. 外科的処置の回避

早期介入により、顎の不調和を改善し、将来的な顎矯正手術を回避できる可能性が高まります。

5. 装置の快適性

インビザラインは透明で目立ちにくく、取り外し可能なため、従来のブラケットと比べて快適に使用できます。

費用面で踏まえておきたいこと

インビザラインファーストの費用は、一般的に40〜60万円程度に設定されることが多いとのこと。

 

二期治療が必要な場合は追加費用がかかりますが、早期介入のメリットを考慮すると、成人になってからの治療よりも総合的に見て有利な場合が多いと横田先生は指摘しています。

 

その点は、予め保護者の方に長い目で話しておくとよいですね。

 

 

インビザラインファーストは、混合歯列期の子どもたちに対する効果的な矯正治療オプションです。
早期介入により、将来的な歯列や顎の問題を予防または軽減できる可能性があります。

 

ただし、個々の症例に応じた適切な治療計画と、保護者との良好なコミュニケーションが成功の鍵となります。
歯科矯正専門医の指導のもと、子どもの成長に合わせた適切な治療を選択することが重要です。

 

以上が、横田先生による7歳の小児インビザラインファースト治療に関する講義でした。

詳しくはぜひセミナーをご覧くださいませ!

 

 

ORTConlineでは日頃の診療で他の人には聞けない悩みを解決するため、様々なテーマを取り扱っています

 

基本は1本15分程度で構成しているので、ぜひ隙間時間にスキルアップしてみませんか?

ここまでお読みくださりありがとうございました!

 

 

編集・執筆

歯科専門ライター 萩原 すう

教えて先生

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