こんな方におすすめ
今回の講義を務めるのは、株式会社Beaute代表取締役 辻紗耶加講師です。
「自立・成長・挑戦」を企業理念に抱え、一人ひとりの強みを生かして業界の悩みに貢献し、女性の幸せや豊かさを追求した活動をしています。
辻さんは歯科衛生士の勤務時代を経て、経営者として多くのスタッフをまとめる経験をしてきました。
そこで今回は、歯科医院における組織づくりをテーマに、業績・人間関係ともに健康的で安心・安全な組織運営方法を紹介します。
日々、研修の現場で培ってきた辻さんだからこそお話しできる内容となっておりますので、ぜひ悩みの絶えない先生はご覧ください。
動画の紹介
●歯科衛生士の募集を行っているがなかなか集まらない先生
●せっかく雇い入れてもすぐに離職されてしまう先生
●業績もチームワークも良い、完璧な歯科医院づくりを目指す先生
動画内容
現在、歯科衛生士の資格を持ち就業している方は、全体の45%だといわれています。
有資格者が216,277名いるなかで就業している歯科衛生士の数が96,442名と考えると、非常に多くの方が資格を持ちながら歯科衛生士として就業していないことがおわかりになるでしょう。
このような状況から、どこの医院も歯科衛生士が足りなく、さらに募集しても集まらない困った状況と化しています。
そもそも、なぜ歯科衛生士の数がここまで少ないのでしょうか。
退職理由の多くに、ワークライフバランスの変化が関係しています。
女性は結婚・妊娠・出産を経験していくうちに、以前のような働き方が困難になってしまうのです。
しかしながら退職理由でダントツに多いのは、ワークライフバランスの変化ではなく別の理由が大きく占めています。
その理由が、職場の人間関係です。
スタッフ間のいざこざや院長とソリが合わないなど、狭い空間のなかで人間関係がこじれてしまうと、徐々に居づらさを感じてしまいます。
もちろん最初は職場を変える方が多いと思いますが、同じ経験を何度かしていくうちに、こう考える方が多く出てくるのです。
「私は歯科衛生士の仕事、向いてないんだろうな…」
このような思考回路になると歯科衛生士という職種自体に自信を失い、結果的に他業種に転職してしまうケースが増えてしまうのです。
ほかにも以下のような退職理由が挙げられます。
✔最初に言っていたことと違う(情報の相違)
✔衛生士業務よりアシスタント業務が多い
✔仕事の範囲が不明瞭
✔スタッフ同士の人間関係
✔先生への不満、対応
✔結婚・妊娠・出産後の働き方が難しい
非常に残念なことですが、こうした理由から歯科衛生士という職を離れてしまう方が続出しているのです。
ではここで、1つのスライドをご覧いただきましょう。
こちらの図は、組織のタイプ別を4つにわけたものです。
みなさんの医院は①~④のうち、どちらに当てはまるでしょうか。
業績が良くて人間関係が良い医院は、潤いがあるだけでなくスタッフが辞めない安心・安全な医院だといえます。
しかし現実的に考えると、業績も人間関係も両方良いといえる医院は、果たして全体の何%にあたるのでしょうか。
次回は、この「良い組織とは」という図をもとに、これから求められる歯科医院作りについてお伝えしていきたいと思います