公開クリンチェック_横田先生_004

20代女性_主訴は歯並びのガタガタを治したい_ファーストクリンチェック

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講師
横田元熙
HIKARI Dental Clinic   MeLoS 代表講師
院長

講師紹介 横田元熙

  • 横田元熙
  • HIKARI Dental Clinic   MeLoS 代表講師
  • 院長
  • 大阪大学歯学部卒業後、口腔外科学教室にて臨床に従事。その後、大阪府都心および岐阜県を行き来し、幅広い診療を学ぶ傍ら、多くの歯科医院にてインビザライン治療の導入に携わる。自身の勤務医や講師としての経験から、最新の歯科治療や新しい歯科医師の働き方を伝えるためにYoutubeチャンネル「デンタルMeンタリング」を開設。また、今夏には京都府四条河原町に開業する自費専門歯科医院HIKARI Dental Clinic院長に就任。
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こんな方におすすめ

数多くのクリンチェックを手掛ける先生が、「どこを見て」「何を考え」クリンチェックを作成しているのか気になりませんか?

今回は歯科医師である横田先生のクリンチェックを実演して頂いています。

「どうしてその判断をしたのか」が詳しくわかる解説をしていただいているので、クリンチェック作成に時間がかかったり、どのように計画したらよいかわからなかったりする先生方にお勧めの動画です。

ぜひご視聴ください!

動画の紹介

●マウスピース矯正を取り入れている先生 

●日々の診療で困っている事がある先生 

●クリンチェックを学びたい先生

動画内容

本動画では、横田先生をお迎えして20代女性の上顎前突・叢生症例に対するインビザラインでの矯正治療計画を解説しています。

当初の治療計画では、上下顎前歯部の過剰なフレアと下顎のジャンプが見られたため、歯肉退縮や後戻りのリスクが懸念されました。

そこで、下顎のジャンプを回避し、上顎小臼歯を抜歯して前歯部のリトラクションを行う修正案を横田先生が提示。

上顎臼歯部は同時移動とし、下顎前歯部の圧下は緩徐に行うことで、リスクを最小限に抑えつつ予測通りの結果を得ることを目指しました。

ぜひご覧ください!

横田歯科医師とは

スタディグループ『MeLoS』に講師として在籍していらっしゃいます。

岐阜県と京都府を拠点にインビザライン治療やインプラント治療を中心に診療しています。

痛みの少ない治療で患者様に喜んでもらう」ことがモットー。

アライナー矯正には抜歯の必要性が出てくることもあるので、口腔外科での経験も活かしていけたらと話してくださいました。

また同じ『MeLoS』のメンバーである木川先生と、2021年株式会社ORestを設立。

木川先生は大阪府吹田市ご出身。

1991年4月3日生まれで、動画撮影時点で31歳と若手の方です。

youtubeチャンネルの運営もされているとのことなので。ぜひご覧ください。

症例と横田先生の見解

症例の詳細は以下の通りです。

・骨格性2級(上顎前突)

・上下顎前歯部に叢生あり

・臼歯関係はアングル2級、カスピッド2級

・上顎歯列弓の狭窄と前歯部の突出感あり

・下顎歯列は狭窄と叢生が強い

この点を踏まえて、横田先生は以下でクリンチェックを行っていきます。

主訴

患者様は20代女性です。

主訴は、上下の歯列のガタつきを気にしているという点になります。

横田先生のクリンチェック

以下では、横田先生が改めてクリンチェックの修正と提案を行っていきます。

自身で3Dコントロールを使い、クリンチェックを行う際の参考になるかと思いますのでご参照ください。

 順次的な遠心移動

横田先生のクリンチェックでは、上顎は順次的に遠心移動とフレアを行って歯列の形態を整えています。

一方、下顎は全歯のフレアをさせながら歯列弓の幅径を拡大しています。

上顎右側第二小臼歯で2.4mmの遠心移動、下顎左右側中切歯で1.4mm〜3.5mm、下顎右側側切歯で5.6mmのフレア量が含まれており、かなり大きな移動量となっています。

唇側に過剰な移動性

下顎前歯部への舌側へのフレア量が2mmを大きく超えており、遠心移動も2mmを超えています

下顎前歯歯軸が歯槽基底に対して過大な傾斜になっているように見受けられ、最終的なセットアップでは下顎全体が2mm程度ジャンプしています。

これだけの移動量で予測実現性の結果を得るのは難しいと考えられるでしょう。

予測実現性を達成するには

予測実現性を達成するには、どうしたらいいでしょうか。

その重要な点は、リセッションにあります。

リセッションのリスク

下顎前歯部への過剰なフレアは、歯肉退縮のリスクを高めます

また、大きな遠心移動は後戻りのリスクもあります。

歯の移動量が大きすぎると、歯根吸収などの為害作用も懸念されるからです。

さらに、2mm程度の下顎のジャンプは、予測通りに起こらない可能性があります。

これらのリスクを最小限に抑えながら、予測実現性を得るためには、治療計画の修正が必要だと考えられます。

横田先生のクリンチェックにおける修正項目

フレアに注意するために以下の項目を修正しました。

・ジャンプを指せない

・ 下顎右下1番の配列を変えずに再調整

・抜歯対応

詳しくご説明します。

ジャンプをさせない

この症例は上顎前突の骨格性2級症例であり、下顎の大きさは正常範囲内で特に小さくはありません。

骨格的に下顎が前方に出るのは疑問が残るため、下顎のジャンプは起こさないようにしました。

下顎右下1番の配列を変えずに再調整

下顎前歯部のリセッションが気になるため、下顎右側第一小臼歯の前後的位置は変えずに再調整するよう指示しました。

これにより、下顎前歯部への過剰なフレアがなくなります。

抜歯対応

上顎前突の症例で、上顎の遠心移動量を増やしてアンテリアカップリングを改善するためには、上顎小臼歯の抜歯が有効な選択肢の1つです。

そこで、両側上顎第一小臼歯の抜歯を提案しました。

横田先生のクリンチェックにおける再提案

横田先生のクリンチェックに置ける再提案は以下の通りです。

・両側上顎第一小臼歯の抜歯に伴い、上顎の第二小臼歯、第一大臼歯も遠心移動させる

・移動のコントロールをしやすくするために、第二小臼歯から第一大臼歯は同時に移動させる

・移動速度は通常の半分にすることを提案する

・上顎犬歯から犬歯のリトラクションも同時進行で行う

・下顎前歯部の圧下は歯根吸収のリスクを避けるためにゆっくりと行う

上記5つは意外と見落としやすい点だそうです。

ぜひ、クリンチェックの際には留意するようにしましょう。

まとめ

ここまで実際の症例「20代女性_主訴は歯並びのガタガタを治したい」というテーマをもとに、横田先生にクリンチェックを実演して頂きました。

ぜひ横田先生がご提案した以下の5つ、

・両側上顎第一小臼歯の抜歯に伴い、上顎の第二小臼歯、第一大臼歯も遠心移動させる

・移動のコントロールをしやすくするために、第二小臼歯から第一大臼歯は同時に移動させる

・移動速度は通常の半分にすることを提案する

・上顎犬歯から犬歯のリトラクションも同時進行で行う

・下顎前歯部の圧下は歯根吸収のリスクを避けるためにゆっくりと行う

こちらに留意してみてください。

ORTC onlineでは様々な症例や議題をテーマに講義を行なっているので、ぜひご参考にしてくださいね。

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