講師紹介 桐生賢太
- 桐生賢太
- つむぎ歯科クリニック 院長
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この動画は、歯科医療に従事する歯科医師や歯科衛生士、訪問診療に携わる医療従事者、診療報酬制度や改定内容に興味のある医療関係者を対象としています。また、診療報酬の仕組みを理解し、現場での診療に反映させたい方にとっても有益な内容です。
このセミナーの特徴は、診療報酬制度の改定について桐生先生がわかりやすく解説している点です。特に、令和6年6月に行われた改定の内容について、具体的な事例や背景情報を交えて説明しており、視聴者が自分の診療に活用できるような実践的な内容が盛り込まれています。
まず、桐生先生は自身の訪問診療の経験を踏まえ、実際の臨床現場で診療報酬制度がどのように適用されるかについて具体的に解説しています。特に、訪問診療に関連する項目や点数の取り方について詳しく説明し、訪問診療に携わる歯科医師や歯科衛生士にとって有益な情報が提供されています。
また、このセミナーでは診療報酬制度の基本的な仕組みについても丁寧に解説されています。桐生先生は、保険診療における点数設定の仕組み、負担割合の変化、基本診療料や指導料の分類など、医療従事者として知っておくべき基礎知識をしっかりと網羅しています。さらに、診療報酬改定が医療の質の向上や持続可能性の確保を目指して行われていることについても説明されており、視聴者に対して改定の背景や意図について深い理解を促しています。
この動画のもう一つの特徴は、「説明と同意(インフォームド・コンセント)」の重要性を強調している点です。桐生先生は、患者に対して治療の必要性や内容、予後についてしっかりと説明し、同意を得ることが診療報酬制度の根幹であるとしています。これにより、視聴者は制度的な情報と臨床現場での実践的なスキルの両方を学ぶことができます。
さらに、診療報酬改定が「予防重視」の方針を反映していることが強調されています。近年の改定では、虫歯を削って治す治療よりも、予防的なケアに点数が多く設定されており、これが国の医療政策の大きな方向性であることが示されています。これにより、視聴者は自身の診療方針や業務内容を見直し、適切な改善を行うための参考情報を得ることができます。
桐生先生のセミナーでは、令和6年6月に行われた診療報酬改定を中心に、診療報酬の基本的な仕組みや、その適用方法について詳しく解説されています。このセミナーでは、歯科医師をはじめとする医療従事者が、診療報酬の最新情報を理解し、日常診療に活用できるようにすることを目指しています。
冒頭では、桐生先生が自身の経歴とクリニックの運営について紹介しています。桐生先生は冥界大学を卒業後、2021年に埼玉県で積木歯科クリニックを開業しました。このクリニックでは訪問診療に特化し、1ヶ月の訪問患者数は450名から500名にも及びます。桐生先生は訪問診療の経験を踏まえ、診療報酬の活用法について独自の視点から解説しています。
次に、桐生先生は診療報酬制度の基本的な仕組みについて説明しています。診療報酬制度は、国が設定した点数表に基づき、診療行為ごとに点数が割り当てられる仕組みです。これにより、医師や歯科医師は保険診療の報酬額を計算し、保険者(保険組合や自治体)と患者(非保険者)がその報酬を分担する形になっています。
また、桐生先生は、年齢や所得によって患者の負担割合が異なることについても触れています。一般的には、現役世代の負担割合は3割ですが、年齢を重ねるとその割合は1割または2割となり、患者の負担軽減が図られています。しかし、今後は社会保障費の増加に伴い、患者の負担割合が増加する可能性があることも指摘されています。
桐生先生は、診療報酬改定が通常2年ごとに行われていることを説明します。令和6年の改定では、これまでの4月改定から6月改定に変更されましたが、令和8年以降は再び2年ごとのペースでの改定が予定されています。この改定の目的は、医療の質を向上させ、持続可能な社会保障制度を維持することです。改定は、医療現場のニーズや国の財政状況を反映しつつ、専門家による会議で内容が決定されます。
診療報酬は、初心料や最新料、歯科衛生士の指導料などの基本診療料から構成されています。桐生先生はこれらの項目について一つ一つ説明し、特に訪問診療に関連する算定項目の理解が重要であることを強調しています。これにより、視聴者は訪問診療の現場における報酬の取り方や注意点を学ぶことができます。
桐生先生が特に強調するのは、診療報酬制度においても「説明と同意(インフォームド・コンセント)」が重要であるという点です。保険診療を行う際には、患者に対して治療の必要性や治療内容、将来的な予後についてしっかり説明し、同意を得ることが不可欠です。また、自由診療だけではなく、保険診療についても同様に丁寧な説明が求められると訴えています。
改定の背景として、桐生先生は特に「予防重視」の方針が強調されていることを説明しています。令和2年や令和4年の改定では、虫歯や刺繍病の重症化を防ぐための予防的な治療に対する点数が高く設定されました。令和6年の改定でも、予防やリハビリテーションに関連する内容が重視されており、これは国が医療費の抑制を図るための取り組みの一環とされています。
最後に、桐生先生は診療報酬改定に関する情報を常にチェックし、適宜学んでいくことの重要性を強調しています。医療従事者として、保険診療に対してもしっかりと知識を持ち、日常診療に反映させることが求められます。