講師紹介 桐生賢太
- 桐生賢太
- つむぎ歯科クリニック 院長
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この動画は、歯科医院を経営している院長や、保険診療と自由診療のバランスを見直したいと考えている歯科医師におすすめです。また、診療報酬の適正な運用や、患者への提案力を高めたいと考えているスタッフにも役立ちます。
桐生先生の講義第4章では、歯科医院経営における「保険診療と自由診療のバランス」の重要性について深掘りされています。桐生先生は、保険診療の利点として患者の経済的負担を軽減できることや、医院にとって安定した収入源となることを挙げています。一方、自由診療については、高度な技術や質の高い材料を使用し、最新の治療を提供できるメリットを強調しています。
このバランスを保つことが医院経営の安定に不可欠であり、特に混合診療を避けるための注意点が詳細に解説されています。混合診療とは、保険診療と自由診療を適切に区別せずに治療を行うことであり、これは保険診療のルールに反するため、慎重に対応する必要があります。具体的なケースとして、根管治療やインプラント治療に関連する混合診療のリスクについても取り上げられています。
また、自由診療の提案方法についても具体的なアドバイスが提供されており、患者に対して保険診療と自由診療の違いを明確に説明し、それぞれのメリットとデメリットを伝えることが重要だと述べています。さらに、患者が選んだ治療を「正解」とする一言を添えることで、患者の自己選択をサポートする工夫が紹介されています。
適正な診療報酬の請求方法についても、患者からの支払いが保険診療か自由診療のどちらか一方であることを確認することが推奨されています。日経表において、保険診療と自由診療の費用を同時に請求しないようにすることで、混合診療を回避できるという具体的な指導が行われています。
最後に、自由診療の価格設定のポイントについても触れられており、材料や技術のコストを適切に反映させることが推奨されています。また、価格を細かく分けて提示することで、患者が納得しやすくなる方法も紹介されています。この講義は、歯科医院の経営に携わるすべての関係者にとって、バランスの取れた診療を実現するための重要な知識を提供しています。
桐生先生の講義第4章では、歯科医院経営において「保険診療」と「自由診療(自費診療)」のバランスを取ることの重要性について詳細に解説されています。この章では、保険診療と自由診療が持つそれぞれの特徴や利点を活かし、医院経営を安定させるための具体的な方法や注意点が語られています。
桐生先生はまず、保険診療の利点として、患者にとっての経済的負担の軽減を強調しています。保険診療では、現役世代では3割負担、高齢者では1割の自己負担で治療を受けることができ、患者にとって大きなメリットがあります。また、保険診療は医院にとって安定した収入源となり、基本的な経営のベースを築くことができると述べています。桐生先生の医院でも、全体の収入の90%以上が保険診療から得られているとしつつも、自由診療による毎月100万から150万円の売上を確保していると説明しています。
一方で、自由診療については、高度な技術や質の高い材料を使った治療を提供できる点や、国内で認可された最新の治療法を実施できる点が患者にとっての大きなメリットとされています。自由診療による収益があることで、保険診療のみではカバーしきれない部分を補填し、医院の収益の安定を図ることができると桐生先生は指摘しています。
しかし、保険診療と自由診療のバランスを取ることが重要であると述べ、特に「混合診療」に関する注意点についても詳しく解説しています。混合診療とは、保険診療と自由診療を適切に区別せずに同時に実施してしまうことを指し、これはルール違反となります。桐生先生は、具体例を挙げて混合診療のリスクについて説明しています。たとえば、インプラント治療や根管治療のケースでは、保険診療と自由診療の区別をしっかりと行い、患者に明確な説明をすることが重要です。
桐生先生は、自由診療の提案においても、患者に対して丁寧に説明し、理解を深めてもらうことが大切だと述べています。特に、保険診療と自由診療の違いについて明確に説明し、それぞれのメリットとデメリットを正確に伝えることが重要です。また、患者が自らの選択を「正解」と感じられるようにするため、説明の最後には「あなたが選んだ治療がすべて正解です」という一言を添えることを推奨しています。
混合診療を回避するための基本的なルールとして、桐生先生は「同じ日に保険診療と自由診療の費用を同時に請求しない」ことを挙げています。日経表において、保険診療の費用と自由診療の費用が別々に扱われていることを確認し、不正が起こらないようにすることが大切です。
さらに、自由診療の価格設定についてもアドバイスがありました。桐生先生は、価格設定においては「技術」「時間」「材料」といったコストをしっかりと反映させるべきだと述べています。また、地域の相場を調査し、それに基づいた価格を設定することが推奨されています。桐生先生の医院では、価格を細かく分けて提示する工夫も行っており、たとえば「技工料」「技術料」「診断料」といった項目を設定し、それらを合計した金額を提示することで、患者がより納得しやすくなるように工夫しています。
最後に、桐生先生は保険診療と自由診療のバランスの取り方において、「その日患者から受け取るお金が保険診療か自由診療のどちらか一方であることを確認する」という具体的な対策を提案しています。これにより、混合診療のリスクを回避し、適正な診療を提供することができます。