こんな方におすすめ
本動画では、明海大歯学部附属 明海大学病院教授である嶋田淳先生をお迎えして、サイナスリストに関する安全性と実施するための基本的な方法について、詳しくお話していただきました。
サイナスリストに関する安全性と実施するための基本的な方法 part1では、以下の内容について解説していただいております。
・サイナスリフトとは何か?
・サイナスリフトの術式の使い分けについて
・どのようなトラブルが考えられるか
日本顎顔面インプラント学会の理事長もされているインプラントのスペシャリスト・嶋田淳先生による動画ですので、どうぞご期待ください。
動画の紹介
インプラント治療、特にサイナスリフトでのお悩みはありませんか?
・インプラント治療を実施させれている先生
・サイナスリフトの知見を高めたい先生
・サイナスリフトに関しての問題点を把握したい先生
今回の動画は、これらの先生方に特に見ていただきたい内容となっております。
ベーシックからアドバンストまで、幅広い先生方に有益な動画となっておりますので、全6パートに分かれておりますが最後までご視聴いただけると幸いです。
動画内容
サイナスリフトとは
サイナスリフトとは、上顎洞底挙上術のことで、「サイナス=洞」「リフト=挙げる」という意味があります。上顎洞にインプラントを埋め込む際、骨の厚みが十分でない場合に行う手術です。
サイナスリフトの術式の使い分け
歯槽頂からアプローチするCrestal approach方法と、側方開窓してアプローチするLateral approach法があり、どちらで行うかは既存骨高径によって判断します。
骨移植の材料はどれを使っても大きな違いはありませんが、どの程度既存骨があるかをしっかり判断することが大切である、と嶋田先生はおっしゃっています。
Crestal approach法の術式
ドリルでインプラント窩を形成してからオステオトームで押し上げ、ドーム状のサイナスリフトを行う方法です。上顎洞底挙上術と同時にインプラントを埋入する事ができるため、侵襲性の少ない方法として知られています。
Lateral approach法の術式
上顎洞の側壁の骨に窓を開けて、サイナスリフトを行う方法です。2回法と1回法があり、上顎骨高径が3〜4㎜ある場合は1回法、1〜2㎜しかない場合は2回法で行うことが多くなります。
「CTなどのデータから、術式を見極めることが大切である」と嶋田先生は考えていらっしゃいます。
開窓の大きさ・高さを設定するコツや、骨補填のときに気を付けたい点、1回法で意識しておきたい手順など、Lateral approach法を行う上で知っておきたいポイントも動画内で説明されていますので、じっくりご覧いただければ幸いです。
埋入するインプラント体の長さも、それぞれの術式で変わってきます。昔のように長いインプラントは必要なくなってきましたが、インプラントを安定させるためにはオステオトームやドリルを太くしすぎないこともポイントだそうです。
Crestal approach法とLateral approach法の違いは、上顎洞骨の挙上量に制限があるかないか、という点です。無理をしないことが大切だと、嶋田先生はお話されています。
Crestal approach法とLateral approach法について、実際の術中動画を使用しながら手順のポイントを指導してくださっています。トラブルを防ぐためにどのようにすればよいか、なども解説されていますので、参考にしていただければ幸いです。
サイナスリフトで考えられるトラブル
サイナスリフトは比較的リスクの高い歯科治療であることは、意識しておく必要があります。
顏が腫れたりする可能性をきちんと患者さまにしっかりお伝えしておくこと、創部感染の危険性がある時期(1週間後、1か月後)に波動が触れていないか注意しておくこと、副鼻腔炎の発症の可能性などにも気を配る必要があります。
これらのリスクに関して患者さまにきちんと理解していただくことは、歯科医院の評判や信頼にも関わります。納得できていないと、医療ミスだと言われてしまう可能性も否定できません。
サイナスリフトの術後に著しい疼痛を訴えた実際の症例についても、お話いただけました。術後に激しい疼痛を起こした場合は、急性の副鼻腔炎の可能性が高いということで、まずCTを撮って状態を確認し、投薬・穿刺吸引を行うと落ち着いてくると嶋田先生はおっしゃっています。
最後に
いかがでしたでしょうか。サイナスリストに関する安全性と実施するための基本的な方法について、理解を深めていただけたのではないかと思います。
嶋田淳先生の「サイナスリストに関する安全性と実施するための基本的な方法」は全6パートに分かれております。
興味を持たれた先生方は、引き続きご視聴いただけると幸いです。