こんな方におすすめ
本動画では、HIKARI Dental Clinic院長 横田 元熙先生をお迎えして、患者さんの実際の症例を用いて公開クリンチェックを行いながら、お話していただきました。
part1では、クリンチェックでのコメントによる修正から3Dコントロールまでの流れを解説していただいております。
クリンチェックのコツや流れを詳しく知りたい方は、是非ご視聴いただければ幸いです。
動画の紹介
インビザラインなどマウスピース矯正でのお悩みはありませんか?
・マウスピース矯正を取り入れている先生
・日々の診療で困っている事がある先生
・クリンチェックを学びたい先生
今回の動画は、これらの先生方に特に見ていただきたい内容となっております。
最後までご視聴いただけると幸いです。
動画内容
今回は、アングル2級1類・過蓋咬合の患者さまの症例です。患者さまは「出っ歯感・噛み合わせの深さが気になる」「前歯で噛めない」などといった主訴で来院されました。
実際に口腔内を診断すると「上顎前突・骨格性2級傾向・コンベックスタイプ・犬歯関係2級」であり、横田先生はアングル2級1類の症例としてクリンチェックを進められています。
今回の動画では、事前に何回か修正されているクリンチェックの最終調整について、お話しいただいております。横田先生は、コメントでまず修正をしていきながら、大きな動きが定まったあとに、微調整を3Dコントロールでするというようなパターンで行われているということです。
基本的には下顎の中切歯を軸に考え、上顎の前突感を抑えるためにはどれだけ上顎中切歯を下げられるかを見極めていきます。本症例では、「叢生傾向がなく上顎中切歯の前突感が強いため、非抜歯では難しい」ということで、上顎は第一小臼歯の抜歯が妥当、というのが、横田先生の結論です。
抜歯小臼歯の選択について
抜歯小臼歯の選択に関しては「残存歯質の量などによっては第二小臼歯を選択する場合もあるが、前歯部のリトラクションをメインとしている症例では、第一小臼歯を選択するのがセオリー」とお話ししておられます。
抜歯後の修正コメントで、横田先生は「上顎3ー3を同時に遠心移動させてください」とコメントを出すことが多いそうです。ただし、クリンチェック上では綺麗に移動してくれても、実際の口腔内では唇側の骨から歯根が逸脱してくるといったリスクがあるため、ルートリンガルトルクをクリンチェック上で組み込みながらリトラクションしていくことが大切、ということでした。
つまり「上顎3ー3を同時移動するが、リトラクションしてはトルクをかけて、ということを交互に入れていく」といったコメントを、歯槽骨の状態やリトラクションの量によっては入れているそうです。上顎の臼歯は、下顎との兼ね合いをみながら可能な限りゆっくり移動させるよう調節して行います。
下顎の小臼歯抜歯の選択
下顎に関しては、下顎中切歯の位置をできるだけ変えたくないためできることなら非抜歯でいきたいところですが、Speeの湾曲やスペースからみても第二小臼歯の抜歯が妥当、と選択されたということです。下顎に関しても、第一小臼歯の抜歯を行うことが理想ではありますが、今回のケースでは放出の状況から判断して、第二小臼歯の抜歯を選択されました。
抜歯選択時の注意点
「抜歯の選択で注意しないといけないことは2つあり、1つは舌側傾斜の大きい歯に対してアライナーの設定が難しいときがあること。もう1つは唇側の骨がとても薄い場合には、あえて残してゆっくりと起こしてあげる方が良いこともある」と横田先生はお話しされています。本症例ではしっかりと骨があることが確認できたので抜歯を選択されたということです。
移動に関しては、上顎と基本的には同じようにコメントされました。いくつか方法は考えられますが、今回は「下顎中切歯の位置を変えたくない」ということがベースにあるため、このような選択をされています。
ここから、実際に3Dコントロールで最終修正を行っていきます。咬合接触に関しての微調整をしたり、横田先生が臨床で動きやすいと実感されたアタッチメントの取り方について、ケース毎に紹介していただきました。
続きは「40代女性、出っ歯感、噛み合わせが深いのが気になる患者さんの症例2」でご視聴いただくことが可能です。興味を持たれた先生方は、引き続きご視聴いただけると幸いです。
40代女性、出っ歯感、噛み合わせが深いのが気になる患者さんの症例2
https://ortc.jp/detail_movie.php?id=523
担当講師
横田元熙先生
院長
HIKARI Dental Clinic
MeLoS 代表講師
大阪大学歯学部卒業ののち、口腔外科学教室にて臨床に従事する。その後、大阪府都心および岐阜県を行き来し、幅広い診療を学ぶ傍ら、多くの歯科医院にてインビザライン治療の導入に携わる。自身の勤務医や講師としての経験から、最新の歯科治療や新しい歯科医師の働き方を伝えるためにYoutubeチャンネル「デンタルMeンタリング」を開設。