公開クリンチェック_横田先生_012

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講師
横田元熙
HIKARI Dental Clinic   MeLoS 代表講師
院長

公開クリンチェック_横田先生_012

講師紹介 横田元熙

  • 横田元熙
  • HIKARI Dental Clinic   MeLoS 代表講師
  • 院長
  • 大阪大学歯学部卒業後、口腔外科学教室にて臨床に従事。その後、大阪府都心および岐阜県を行き来し、幅広い診療を学ぶ傍ら、多くの歯科医院にてインビザライン治療の導入に携わる。自身の勤務医や講師としての経験から、最新の歯科治療や新しい歯科医師の働き方を伝えるためにYoutubeチャンネル「デンタルMeンタリング」を開設。また、今夏には京都府四条河原町に開業する自費専門歯科医院HIKARI Dental Clinic院長に就任。
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こんな方におすすめ

●マウスピース矯正を取り入れている先生 

●日々の診療で困っている事がある先生 

●クリンチェックを学びたい先生

動画の紹介

数多くのクリンチェックを手掛ける先生が、「どこを見て」「何を考え」てクリンチェックを作成しているのか?

考えてみたことはないでしょうか。 

 

今回の動画では、皆様に好評の、横田先生による公開クリンチェックをご覧いただきます。

横田先生のクリンチェックの作成過程をご覧になりながら、学べることは多いはずです。

クリンチェック作成に時間がかかったり、どのように治療計画をしたらよいか分からなかったりする先生方にお勧めの動画です。

動画内容

3Dコントロール、予測通りになっている?

 

そう悩む先生方は多いのではないでしょうか。

 

ここでは、これまでORTCにて多くの支持を頂いてきた横田先生がどのような視点で、どこに注目し、治療計画を作り上げているかをご説明していただきます。

 

ぜひ診療のご参考にしてくださいね。

 

症例と主訴

以下に症例と主訴をまとめています。

あらためて状況を確認しましょう。

症例

・20代の男性患者

・反対咬合傾向(完全な反対咬合ではない)

・前歯部が切端咬合

・構成咬合位で前歯部反対咬合

・上顎中切歯のSN平面に対する角度が小さい

・臼歯部は約2級関係(右側)と1級関係(左側)

主訴

主訴は反対咬合(受け口)の心理的な改善であり、この症例は機能性反対咬合で、構成咬合位が取れる状態とのことです。

 

4ヶ月間(17枚のアライナー使用)で前歯部の反対咬合が改善され、臼歯部が1級関係に変化しました。

 

またこの時点(動画撮影時点)患者の主訴である心理的改善が達成されつつあり、現在は微調整の段階に入っていると、横田歯科医師(以下:横田先生)はおっしゃいました。

 

横田先生のアプローチ

横田先生の全体での治療アプローチは以下のとおりです。

 

・初期評価とバイト採得

・クリアアライナー治療計画(クリーンチェック)の作成

・アタッチメントの戦略的配置

・補助的処置

・治療実施と経過観察

・仕上げ調整

 

それぞれ解説していきますので、確認したうえで動画を視聴すると分かりやすいかもしれません。

初期評価とバイト採得

まず患者の口腔内を詳細に観察し、構成咬合位を確認します。この際、下顎を後方に押し込んだ状態で前歯部の切端咬合位を取りましょうと横田先生。

 

スキャン取得時は、この切端咬合位を維持しつつ、左右の臼歯部(4、5、6番あたり)のバイトを慎重に確認します。

 

 

患者の不安定な咬合状態に注意を払い、左右のバイトが一致しているかを綿密にチェックします。この過程で得られたデータが、今後の治療計画の基礎となっていくのです。

クリアアライナー治療計画(クリーンチェック)の作成

前歯部の早期接触を解除する動きを組み込むことから始めます。これにより、上顎中切歯を唇側に傾斜させ、下顎は舌側にアーチを狭めるような形で前歯部の早期接触を解消します。

 

クリンチェック上では、咬合位の変化が緩やかに進行するようにプログラムしましょう。最終的に、臼歯部が1級関係になり、前歯部が適切に咬合するよう設計します。必要に応じて、補助的なIPRも計画に含めます。

アタッチメントの戦略的配置

垂直方向の歯の移動を効果的に行うため、歯とアライナーの接触面積を増やす長方形のアタッチメントを使用します。

 

特に前歯部では、アーチを狭めるような動きを促すため、縦長の長方形アタッチメントを配置します。

 

これにより、歯の移動量が比較的多い場合でも、アライナーの効果を最大限に引き出すことができます。アタッチメントの形状と位置は、各歯の移動目標に応じて慎重に選択し、配置しましょう。そうでないと、予測実現性が保たれなくなってしまいます。

補助的処置

治療計画に基づき、必要に応じて歯間削除(IPR)を実施します。

 

ご存じの方も多いでしょうが、歯の移動のためのスペースを確保するために行うものです。

 

 

また、開咬傾向が見られる場合には、開咬用のゴムを使用します。このゴムの使用は、必要最小限に抑え、補助的な役割として位置づけましょうと横田先生。

 

これらの処置は、アライナーの効果を補完し、より効率的な歯の移動を促進するために行われます。

治療実施と経過観察

治療は17枚のアライナーを使用し、約4ヶ月間で実施します。

 

この期間中、定期的に観察し、必要に応じて調整を行います。特に前歯部の反対咬合が改善され、臼歯部が1級関係に近づいていくかを注意深く観察しましょう。

 

患者の咬合状態や歯の移動を細かくチェックし、クリンチェックで予測した通りの動きが起きているかを確認します。この際、必要に応じて、治療計画の微調整を行うことも忘れてはいけませんと横田先生。

 

軌道修正は随時できるようにしておくと安心ですね。

仕上げ調整

初回の17枚のアライナー使用後、微調整が必要な場合は追加アライナー(2期目)を使用します。この段階では、正中のずれの修正や臼歯部の咬合接触状態の最終調整に重点を置きます。

 

上下の歯の大きさのバランスを考慮しながら、前歯の正中を可能な限り合わせていくと同時に、臼歯部、特に5番あたりの咬合接触を改善し、全体的な咬合のバランスを整えましょう。

 

まとめ

横田先生は各段階で微調整を行い、軌道修正ができるようにしていました。このアプローチにより、比較的短期間で患者の主訴である心理的改善と臼歯部咬合の確立を目指したそうです。

 

「アライナーで十分、予測実現性を高めて治療ができると考えますから、アライナー矯正をされないと考えている先生方、こういった症例に関しては自身をもって説明をし、治療に当たられたらいいのではと思います」とのことです。

 

横田先生、ありがとうございました!

 

 

ORTConlineでは日頃の診療で他の人には聞けない悩みを解決するため、様々なテーマを取り扱っています

 

基本は1本15分程度で構成しているので、ぜひ隙間時間にスキルアップしてみませんか?

ここまでお読みくださりありがとうございました!

 

 

編集・執筆

歯科専門ライター 萩原 すう

 

 

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