セミナー後日配信シリーズ

根管治療であなたの背中をそっと押します-診断で悩んだ症例供覧-_歯科セミナー

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講師
時田 大輔
フリーランス歯内療法医,歯学博士(歯内療法)

講師紹介 時田 大輔

  • 時田 大輔
  • フリーランス歯内療法医,歯学博士(歯内療法)
  • 2012年に東京医科歯科大学歯学部を卒業。非常勤講師および医員として勤務した後、根管治療に特化するフリーランスに転身。患者への治療や歯科医師およびスタッフへの教育を通して、「歯科医院での根管治療の価値をあげること」を仕事としている。都心ではなく地方にて診療することが多い。
  • プロフィールページ

こんな方におすすめ

・根管治療についてストレスを感じている先生や歯科衛生士、歯科助手

・これから根管治療を始める先生

・さらに根管治療の知見を広めたい先生

 

【歯科医師向け】

穿通しない

治らない

医院にあるニッケルチタンファイルの使い方を教わりたい

歯根端切除やってみたい

パーフォレーションしちゃった

痛みがひかない

これ、根管治療でどれくらい治りそう??

など、日々の先生の悩みを症例を用いてお話していきます。

 

【歯科衛生士向け】

根管治療って何なの??

基本的なことわからない

なんであんなに先生イライラしてるの?

など、歯科衛生士の立場から見た疑問や悩みの解消ができる内容をお届けします。

 

【歯科助手向け】

エンドの私費のコンサルまかされたよ

どう説明したらいいの?

などなど、現場で対応しづらい内容の悩みについても解消できるためのお話しをいたします。

動画の紹介

歯内療法は、根管治療を中心とした専門性の高い分野です。

 

しかし、その診断や治療には様々な要因が絡み合うため、単に技術だけでなく、総合的な判断力が求められます。

 

今回は、ある興味深い症例を通じて、歯内療法における診断の重要性と、それを支える組織づくりについて考えてみましょう。

 

症例紹介

患者は20代女性。左下6番の矯正治療後に病変が発生し、根管治療を行ったものの改善が見られませんでした。

 

レントゲン写真(動画参照)では、分岐部から根尖にかけて透過像が認められ、歯周ポケットも形成されている状態です。

 

この症例の難しさはどこかというと、病変の原因が単純な感染だけでなく、複数の要因が絡んでいる可能性があることです。

 

考えられる要因としては以下のとおりです。

 

1. 部分的なクラック

2. セメント質剥離

3. 即時重合レジンの漏洩

4. 矯正による過度の力

 

診断を確定するため、意図的再植術を行いました

 

その結果、根尖部に即時重合レジンの漏洩が確認できています。

 

この症例から学べる重要なポイントは以下の通りです。

 

1. 単一の原因に固執せず、複数の可能性を検討する重要性

2. 詳細な検査と適切な処置選択の必要性

3. 患者への十分な説明と同意の重要性

 

特に3点目については、治療前に患者さんに対して「このケースでは歯周ポケットもあるため、エンドペリオの可能性がある」「セメント質剥離の可能性もある」「透過像の形状から即時重合レジンの漏洩の疑いもある」といった具合に、考えられる可能性を丁寧に説明することが大切です。

 

そうすることで、万が一治療が難航した場合でも、患者さんの理解を得やすくなるのでぜひ実施しましょう。

 

組織のトップダウンと専門医の活用

このような高度な歯内療法を実践するためには、個々の歯科医師の技術向上だけでなく、歯科医院全体としての組織づくりも重要です。

 

ここでは、院長を中心としたトップダウン型の組織と、外部専門医を活用した組織の2つのモデルを比較してみましょう。

 

1. トップダウン型組織

 

この形態では、院長が全ての判断と指示を行います。

 

メリットとしては、意思決定が迅速で、方針が一貫していることが挙げられます。

 

一方で、院長の負担が大きく、スタッフの自主性が育ちにくいというデメリットもあります。

 

2. 外部専門医を活用した組織

 

この形態では、院長、勤務医、歯科衛生士、歯科助手がそれぞれ外部専門医と直接コンタクトを取ることができます

 

メリットとしては、各スタッフが専門的なアドバイスを直接受けられ、自主性が育つことが挙げられ、院長の負担も軽減されます。

 

デメリットとしては、情報の共有や方針の統一に工夫が必要な点です。

 

理想的には、この2つのモデルのバランスを取ることが重要で、基本的な方針は院長が決定し、その範囲内でスタッフが自主的に動き、必要に応じて外部専門医にコンサルテーションを行うという形が理想になります。

 

このような組織づくりを支援するツールとして、チャットワークやLINEWORKSなどのコミュニケーションツールの活用も効果的です。

 

これにより、院長は全てのやりとりを把握しつつ、直接的な介入を最小限に抑えることができます。

 

また、定期的に外部の専門家を招いてスタッフ教育を行うことも有効です。

 

例えば、歯科衛生士向けのSRPセミナーや、勤務医向けの最新の歯内療法テクニックのワークショップなどが考えられます。

歯科医院の全体組織力を向上

歯内療法における成功の鍵は、正確な診断と適切な治療、そしてそれを支える組織づくりにあります。

 

単に技術を向上させるだけでなく、多角的な視点で症例を見る目を養い、患者さんとの信頼関係を構築することが重要です。

 

また、歯科医院全体としての組織力を高めることで、より質の高い医療を提供することができます。

 

日々の臨床において、これらのポイントを意識しながら取り組むことで、歯内療法の成功率を高め、患者さんの満足度向上につなげることができるでしょう。

 

そのプロセスこそが、私たち歯科医療従事者の成長と歯科医療の発展につながるのです。

時田歯科医師のスタディグループ

セミナーの中でもご案内がありましたが、時田歯科医師(以下、時田先生)が主催のスタディグループがあります

 

臨床面や院内の業務フロー、スタッフ間のコミュニケーションなど歯科医院を運営するにあたって経営者がぶつかる壁を紐解く方法をご紹介しているとのことです。

 

これは興味深いですよね。

 

入会にはまずORTConlineのアカウントが必要になります。

まずはこちらのご登録をしていただき、時田先生のスタディグループへと入って頂けたら幸いです。

 

時田先生には不定期になりますが、今後もセミナーを行っていただく予定ですので、ぜひお楽しみにお待ちください!

 

ORTConlineでは日頃の診療で他の人には聞けない悩みを解決するため、様々なテーマを取り扱っています

 

基本は1本15分程度で構成しているので、ぜひ隙間時間にスキルアップしてみませんか?

ここまでお読みくださりありがとうございました。

 

 

編集・執筆

歯科専門ライター 萩原 すう

 

 

動画内容

「根管治療のストレスを抱えないでほしいです。」

 

皆様、こんにちは。

私たちORTCでは、このたび「根管治療に関する症例供覧セミナー」を開催いたします。

このセミナーは、歯科医師の皆様が根管治療に関する最新の知識と技術を共有し、日々の診療に役立てていただくことを目的としています。

根管治療は歯科医療の中でも特に重要であり、患者様の健康と快適な生活に直結する分野です。

今回のセミナーでは、根管治療の最新の技術や手法について深く掘り下げて学びます。以下に、セミナーの魅力と参加するメリットをご紹介いたします。

 

【最新の技術と知識を学べる】
このセミナーでは、根管治療における最新の技術と知識を学ぶことができます。

日々進化する医療技術に対応するためには、最新の情報を常にアップデートすることが必要です。

今回のセミナーでは、国内外で活躍する専門家をお招きし、最新の研究成果や技術について詳しく解説していただきます。

例えば、根管治療における、新しい器具の使用方法など、実践的な内容が盛りだくさんです。

 

【実践的な症例供覧】
セミナーの大きな特徴は、実際の症例を供覧しながら学べることです。

これにより、理論だけでなく、具体的なケーススタディを通じて実践的な知識を身につけることができます。症例供覧では、参加者の皆様に実際の治療プロセスを詳細に説明し、直面する可能性のある問題点やその解決方法についても議論します。これにより、実際の診療に直結するスキルを磨くことができます。

 

【継続学習の重要性】
このセミナーは、同じ志を持つ歯科医師たちとのネットワーキングの場でもあります。セミナー終了後は時田先生が主催するオンラインスタディグループ内で、毎日何かしらの症例や悩み事が解決され、それを見るだけでも学びとなりますし、もちろんスタディに参加し日々の臨床面の相談も可能です。

これにより、情報交換や意見交換ができるだけでなく、今後の診療に役立つ貴重な人脈を築くことができます。

教えて先生

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