こんな方におすすめ
マウスピースは1枚でどのくらい動く?
抜歯に関して
アタッチメントに関して
IPRに関して
「絶対に失敗しないマウスピース矯正33のこと」も残すはわずか3本となりました!
今回はいままで紹介してきた失敗しない為の方法からいくつかピックアップして再度解説しております。
最終章のシリーズのまとめは全3本立てとなっております。
ぜひご覧ください。
動画の紹介
●マウスピース矯正を始められる先生
●マウスピース矯正で不安や悩みがある先生
●マウスピース矯正関連でクレームなどに悩みを抱えている先生
動画内容
矯正治療を行っている歯科医師の先生は、患者さまから 「なるべく抜歯はしたくない」「抜歯はどんな時に行うんですか?」と言われた経験、一度はあるのではないでしょうか。
今回、医療法人社団杏壬会 池袋みんなの歯医者さん 矯正歯科・こども歯科の院長、新渡戸康希 先生より「絶対に失敗しないマウスピース矯正 抜歯について」をご講演いただきましたのでご紹介させていただきます。
このセミナー動画は、
✔︎ マウスピース矯正を始められる先生
✔︎マウスピース矯正で不安や悩みがある先生
✔︎マウスピース矯正関連でクレームなどに悩みを抱えている先生
にぜひご覧いただきたい内容となっております。
「抜歯矯正できない 抜歯しても歯が動かない」
歯科医師からの上記のようなお悩みを何度も受けた新渡戸康希 先生は次のようにお話しされました。
「これは初期段階の診断ミス、および技術不足」
そもそも歯科医師によって診断内容が変わってしまうのはおかしい話です。
例えばの話、1+1=2 というのは全国・世界共通のお話ですよね。 歯科医師によって診断内容が異なってしまうと患者さまが混乱しますし、せっかく「矯正治療をしたい!」という患者さまのお気持ちを傷つけてしまうことも。
ここで、絶対に知っていなくてはならないことは
「抜歯した歯は2度と戻らない」 ということです。
当たり前かもしれませんが、従来の矯正治療では「上下顎4番を抜歯する」という方法が主流でした。 しかし、これからの矯正治療は違います。
「大切な歯をなるべく残し、歯列を整え美しい見た目」にするために、歯科医師ができることはなんなのかを追求していく必要があります。
「歯を残す矯正治療」
歯を残して矯正治療を行う方法はいくつかあります。 例えば、以下のような方法を再確認してみましょう。
✔︎IPR( InterProximal(隣接歯間) Reduction(削合) の略で、歯と歯の間を削り、隙間を作る処置のことです。特にマウスピース矯正(インビザライン)で行われる方法)
✔︎歯を遠心移動させる
✔︎インレーやFMCを除去する
このような方法で歯と歯の間のスペースを作ることができます。 これらの方法でむやみに歯を抜歯することがなく、矯正できる可能性があります
「歯を残すために診断方法を見直す」
従来の矯正治療の診断方法は以下のような流れでした。
①資料どり(パントモ撮影、セファロ撮影、スタディモデル作成、口腔内写真等)
②資料、セファロから分析
③アーチレングスディスクレパンジー
④上下顎4番抜歯
新渡戸康希 先生はここで、以下の2点を取り入れることが大切だと述べています。
❶ ④ 上下顎4番抜歯をIPR、歯の遠心移動、インレー、FMC除去
❷経過確認のために、半年に一度パントモ・セファロ撮影、スタディモデルを作成し診断計画にズレがないかを確認する
特に、❷のパントモおよびセファロ撮影については、分析前と矯正治療終了の2回しか行わない歯科医師がほとんどだと新渡戸康希 先生はお話しされております。
実際、歯科衛生士筆者の私もいくつかの矯正歯科で勤務して参りましたが、定期的に資料どりを行っている矯正歯科医院は見たことがありません。
患者さまの中には、「しっかり歯が動いている経過が知りたい」といった方、デンタルIQが非常に高く「歯の動きを一つ一つ説明してほしい」という方もいらっしゃるため、歯列の変化は必ず伝えてあげなくてはなりません。
「矯正治療を絶対に失敗しないために知っておくべきこと」
以下4点は矯正治療を絶対に失敗しないために、歯科医師の先生方に知っておいていただきたいことです。
✔︎抜歯は慎重に
✔︎歯のスペース不足はIPR及び遠心移動で解決
✔︎それでも歯のスペースが足りない場合は抜歯の本数を1本にすることを視野に
✔︎上下顎4番抜歯という安易な方法で考えない
まとめ
患者さまにとって便宜を図った治療方法を立案すること、「患者さまはなるべく自分の歯を残したい」という気持ちを持ってらっしゃることを我々は覚えておく必要があります。
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この記事は歯科衛生士・医療ライター 西山 によって執筆しています。