講師紹介 今村大二郎
- 今村大二郎
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インビザラインを導入したばかりの一般歯科医師
マウスピース矯正のクオリティを高めたい矯正担当医
外注や修正依頼の判断基準を学びたい勤務医
インビザラインによる矯正治療において「クリンチェックの修正」は、治療効果を左右する重要な工程です。本動画では、今村大二郎先生が実際の症例をもとに、特記事項の書き方や遠心移動・フロッグパターンの設定など、精度の高いクリンチェックを作成するためのポイントを徹底解説します。
また、マイクロインプラント併用ケースにおけるプレシジョンカットの指定方法や、オーバーコレクションアライナーの活用法など、明日から臨床に活かせるノウハウが詰まった内容となっています。
本動画で紹介されているのは、アングルⅠ級の上下顎前突を有する患者に対するインビザライン治療です。患者は抜歯を望まず、かつ目立たない装置で口元の後退を希望していました。そこで、上下顎ともに遠心移動・拡大・IPRを駆使した治療方針が立てられました。
クリンチェック作成時には「特記事項」欄の記載が治療計画の成否を大きく左右します。今村先生はGoogle翻訳を意識した簡潔で明確な表現、かつ箇条書きを推奨。部位・動き・目的をセットで記載することがポイントです。
遠心移動では“順次的移動”を採用。一本ずつ段階的に移動することで、1枚ごとのマウスピースの力が適切にかかります。特に剣歯の移動は交互に行う“フロッグパターン”が有効で、動きの実現性と歯へのダメージ軽減に繋がります。
インプラントアンカー併用時には、剣歯の近心側にカットを設定する必要があります。自動で遠心に変えられるケースがあるため、発注前のチェックと明示的な文章での指示が必須です。
仕上がり直前にスペースが残ってしまう事象を防ぐため、12枚目終了後に3枚分の“オーバーコレクションアライナー”を設定。スペース閉鎖のための追加圧をかけられる設計で、修正不要の仕上がりを実現します。
最終アライナーとリファイメント時のスキャンを比較し、予定通りに動いたかどうかを確認することも大切です。厚みの影響で咬合がずれることもあるため、適切な評価と必要な対処を行うことで、治療精度をさらに向上できます。