歯科助手や新人歯科衛生士に伝授!歯科用語アルファベットの表し方

コラム

歯科治療や口腔ケアをする際、歯の部位を正確に表現することは非常に重要です。歯の部位 を表すためには、アルファベットの表記方法があります。本記事では、歯科の部位をアルフ ァベットで表す方法について詳しく解説します。

 

 1.歯科の部位をアルファベットで表す方法

アルファベット文字表シートイラストのフリー素材|イラストイメージ

歯科の部位をアルファベットで表す方法について詳しく解説します。 

 

1-1. 上顎(じょうがく)- Maxilla

あごのことを指し、歯科では「じょうがく」と読みます。上顎を表すアルファベットは「M」 です。 

 

1-2. 下顎(かがく)- Mandible 

下あごのことを指し、歯科では「かがく」と読みます。下顎を表すアルファベットは「M」 です。

 

1-3. 右側(うそく)- Right 

右側のことを指し、歯科では「うそく」と読みます。右側を表すアルファベットは「R」で す。

 

1-4. 左側(さそく)- Left 

左側のことを指し、歯科では「さそく」と読みます。左側を表すアルファベットは「L」で す。

 

1-5. 唇側(しんそく)- "L" 

歯列の右 3 番から左 3 番までのくちびる側を唇側といいます。唇側は英語で Labial(ラビ アル)と呼ばれ、それを表すアルファベットは「L」です。

 

1-6. 頬側(きょうそく)- "B" 

右 4 番から左 8 番までのほっぺた側を頬側といいます。頬側は英語で Buccal(バッカル) と呼ばれ、それを表すアルファベットは「B」です。歯科治療では、頬側に詰め物や被せ物 などをすることがあります。

 

1-7. 咬合面(こうごうめん)- "O" 

歯の小臼歯から大臼歯までのかみ合う面を咬合面といいます。咬合面は英語で Occlusal(オクルーサル)と呼ばれ、それを表すアルファベットは「O」です。咬合面は、噛み合わせや 咀嚼に関わる重要な部位です。

 

1-8. 口蓋側(こうがいそく)- "P"

 上顎の内側を口蓋側といいます。口蓋側は英語で Palatal(パラタル)と呼ばれ、それを表 すアルファベットは「P」です。口蓋側は、舌で発音する際に関与する部位であり、歯列の 裏側に位置しています。

 

1-9. 舌側(ぜっそく)- "L" 

下顎の舌側を舌側といいます。舌側は英語で Lingual(リンガル)と呼ばれ、それを表すア ルファベットも「L」です。舌側は、歯の裏側や舌で発音する際に重要な役割を果たしてい ます。

 

 L=Lavial リビアル:唇側 B=buccal バッカル:頬側 L:lingal リンガル:舌側 P:palatal パラタル口蓋側 M=mesical メジカル:近心 D=distal ディスタル:遠心

 

 2.歯式の書き方について

【ダウンロード可能】 歯式 イラスト ~ イラスト画像ギャラリー

歯科のカルテに歯式を書く際には、一般的に国際的に広く使用されているフェデラル歯式 (FDI 歯式)が使用されます。以下に、歯科のカルテへの歯式の書き方を説明します。 

 

2-1. 歯式の数字 

まず、歯の位置を示すために、1 から 32 までの数字を使用します。この数字は、上顎の右 から左にかけて 1 から 16 まで、下顎の左から右にかけて 17 から 32 までの順番で割り当て られています。 

 

2-2. 歯式の記号 

次に、歯の状態や処置内容を示すために、歯式の数字の前に記号を付けます。一般的に使用 される歯式の記号は以下の通りです。 

 

2-3. 歯が生えている場合

正常な歯の場合、数字の前には何もつけません。例えば、上顎の 右上切歯は「11」、下顎の左下第一大臼歯は「36」と表記します。 

 

2-4. 抜歯された場合

歯が抜歯されている場合、数字の前には「x」を付けます。例えば、 上顎の右上切歯が抜歯されている場合は「x11」と表記します。

 

2-5. 欠損している場合

歯が欠損している場合、数字の前には「m」を付けます。例えば、 上顎の右上切歯が欠損している場合は「m11」と表記します。

 

 2-6. 人工歯がある場合

人工歯がある場合、数字の前には「p」を付けます。例えば、上顎 の右上切歯が抜歯されて、その後に補綴された場合は「px11」と表記します。 以上が、歯科のカルテへの歯式の書き方の基本です。歯式の書き方は様々な国や施設によっ て異なる場合もありますので、特定の施設のルールに従うことも重要です。

 

まとめ

¿Por qué tengo los dientes amarillos? - IMED Dental

歯科治療や口腔ケアにおいて、歯の部位を正確に表現することは非常に重要です。アルファベットの表記方法を使うことで、歯科専門家や患者間でのコミュニケーションがスムーズ になります。 また覚えにくいものとしましては、唇側、頬側、咬合面、口蓋側、舌側です。 唇側を「L」、頬側を「B」、咬合面を「O」、口蓋側を「P」、舌側を「L」と表すことで、歯の部位を明確に伝えることができます。正確な部位表現は、より効果的な治療やケアを実現 するために欠かせません。正しいアルファベット表記を活用し、サブカルテの書き間違えな どを起こさないようにしましょう。

 

歯科衛生士ライター 西山

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