こんな方におすすめ
1. 小児患者の口腔機能改善を重視する歯科医師
高呼吸や舌位置異常など、機能面の課題を根本から解決したい先生に最適です。
2. 小児歯科導入でスタッフ教育を充実させたい医院
MFTや機能装置の正しい使い方をスタッフと共有し、チームで小児矯正を行いたい方に。
3. 開業医で短期・長期の矯正効果を両立させたい先生
拡大床やバイオネーターなど、要因別にアプローチする装置選択を学びたい場合に。
4. 成長を利用した矯正アプローチを深めたい若手歯科医
治療前後の耳鼻科紹介や舌機能訓練、口腔習癖改善まで一貫した対処法を学びたい方向け。
5. 成人矯正中心から小児対応へ幅を広げたい矯正医
既にアライナーやワイヤーを扱うが、小児特有の機能訓練や装置併用で効果を高めたい方へ。
動画の紹介
小児矯正の成功には根本原因へのアプローチが不可欠
本動画では、前回の「歯並びが悪くなる原因」に続き、具体的な対処法を解説しています。
口呼吸を中心とする口腔機能の問題が、歯列・顎骨成長にどのように影響するかを押さえたうえで、
適切な治療プランの立案について詳しく解説しています。
耳鼻科との連携による口呼吸の根本改善
慢性的な鼻づまりやアレルギー性鼻炎などの上気道疾患を抱える患者は、口呼吸が必然的に続いてしまいます。
歯科治療側から「鼻の疾患があるかどうか」を確認し、必要に応じて耳鼻科での診断・治療を促すことが重要です。
例えば、長期間の慢性鼻炎の放置は、歯列狭窄や不正咬合の進行を招き、後の矯正治療を複雑化させるリスクを高めます。
耳鼻科との早期連携ができるほど、子どもへの負担や治療期間の短縮が可能になります。
MFT(口腔筋機能療法)の重要性
MFTは、舌の正しい位置を覚えさせ、唇や頬の筋肉を適切に使う訓練です。
口呼吸や指しゃぶり、低位舌などの習慣を改善し、歯列にかかる力のバランスを正常化します。
MFT単体では既に生じた強い歯列不正を劇的に治すことはできませんが、
長期的な歯並びの安定を図るためには、習慣改善が不可欠です。
また、動画ではMFTの効果が出にくいケースや、保護者の協力が必要な場面についても解説しています。
機能装置(マイオブレース・プレオルソなど)の活用
機能装置は、上下歯列を固定しながら筋活動を誘導する装置です。
しかし、「装着すれば歯並びが自然に治る」という誤解が広がっており、
長期使用しても十分な効果が得られないケースもあります。
動画では「なぜ使うのか・どの患者に適しているのか」について詳しく解説し、
適切な管理方法やフォローアップの重要性を示しています。
拡大床の役割と成長補助
拡大床は、歯列の狭窄が進んでいる場合にスペース確保を目的とした装置です。
さらに、口呼吸などの根本原因へのアプローチと併用することで、
本来の成長を取り戻すサポートが可能になります。
バイオネーターによる下顎の成長誘導
バイオネーターは、下顎の劣成長を補助し、呼吸機能にも好影響をもたらす装置です。
拡大ネジを含む設計が可能で、「適切な症例選択が成功の鍵」となります。
動画では、短期間で劇的な改善が期待できるケースと、適応を誤ると効果が出にくいケースについて詳しく解説しています。
まとめ
本動画は、「歯並びが悪化する根本原因を改善する」ことを目的に、
耳鼻科治療・MFT・機能装置・拡大床・バイオネーターの活かし方と組み合わせ方を解説しています。
重要なのは、「どの時点で・どの症例に・どのようにカウンセリングを行い、治療に組み込むか」という視点です。
本動画を通じて、各治療法の目的・利点・限界を整理し、適切にオプションを選択できる体制を整えることが求められます。
今後の動画では、各装置・療法の詳細をさらに掘り下げ、より包括的かつ効果的な小児矯正プランを構築するためのヒントを提供していきます。
動画内容
はじめに:口呼吸が及ぼす全身的な影響
現代の歯科診療では、単に歯列の乱れを治療するだけでなく、
その原因や背景にある習慣・機能面を総合的に捉えることが求められています。
本動画では特に「口呼吸」に焦点を当て、
鼻の疾患が歯並びや顎顔面の発育に与える影響を詳しく解説しています。
口呼吸が続くと、歯列のアーチ形態が変わり、前歯の突出や開咬が生じるだけでなく、
姿勢や全身のバランスにも関わる可能性があります。
耳鼻科受診の重要性
慢性的な鼻詰まりを放置すると、口呼吸が習慣化し、歯列不正のリスクが高まります。
アレルギー性鼻炎やその他の鼻疾患がある場合、
まずは耳鼻科で検査を行い、根本原因を特定することが必要です。
このプロセスを経ずに歯科医院で対処しようとしても、
トレーニングや装置の効果が限定的になる恐れがあります。
MFT(筋機能療法)の具体的意義
MFTは、舌や唇、頬の筋肉を正しい位置に導くためのトレーニングです。
例えば、「舌突出癖」や「唇が閉じられない状態」が続くと、
歯列への圧力バランスが乱れ、顎の発達にも影響を及ぼします。
本動画では、MFTによる改善が期待できるケースとその限界点を解説し、
「すでに大きくずれた歯列には追加の矯正装置が必要」など、
現実的なアドバイスも提供しています。
機能装置の役割:プレオルソ、マイオブレース、ムーシールドなど
機能装置(プレオルソ、マイオブレース、ムーシールド)は、
歯列の位置調整だけでなく、舌や唇の位置・動きを改善する「トレーニングギア」の役割を担います。
特に、「短期間で開咬や反対咬合が改善した症例」が示され、
適切な装置選択と使用方法が重要であると強調されています。
また、「装着するだけ」では治療効果が低下するため、
歯科医師や歯科衛生士がしっかり指導しながら進めることの大切さが語られています。
拡大床の目的と効果
歯列が狭く、歯が並ぶスペースが不足している場合は「拡大床」が有効です。
成長期の子どもに拡大床を適用することで、
将来的に複雑な矯正を回避できる可能性があります。
また、単独の使用では限界があるため、MFTや機能装置との併用が推奨されます。
バイオネーターによる下顎骨へのアプローチ
「バイオネーター」は、下顎の劣成長を補助し、
軌道(気道)のスペースを確保する装置です。
本動画では、使用前後の症例写真を通じ、
横顔のライン変化や呼吸改善について解説しています。
さらに、拡大スクリューを組み込むことで、
拡大床と同様の歯列調整効果も期待できる点が紹介されています。
根本的原因への対処と対症療法の両立
本動画では、「根本的原因へのアプローチ」と「対症療法」の
両輪を同時に進める重要性が繰り返し強調されています。
MFTや耳鼻科診療による根本改善を進める一方で、
歯列不正や顎骨成長不足に対しては、
拡大床・バイオネーター・機能装置を活用し補正することが大切です。
スタッフ全員で取り組む口腔ケアと歯科衛生管理
口腔機能の改善には、歯科医師だけでなく、歯科衛生士・歯科助手の協力が不可欠です。
動画では、MFTの実践指導や装置の説明をスタッフ全員で共有し、
患者の継続率を高めるためのアプローチについても解説しています。
実践へ向けて:患者教育とモチベーション管理
MFTは、短期間で劇的な変化が出にくいため、
患者や保護者のモチベーション管理が重要です。
本動画では、継続を支援するために、
トレーニング期間の明確化・定期的な写真撮影など、
効果を可視化する方法を提案しています。
総合的な歯科診療の向上へ
最終的に、本動画のメッセージは「歯並びに悩む患者への総合的アプローチ」です。
耳鼻科での診断・治療を視野に入れつつ、
MFTや拡大床・バイオネーターなどを駆使することで、
より早い段階で効果的な治療が可能になります。
こうした包括的な取り組みは、患者の満足度や治療後の安定性を高め、
長期的な健康維持に寄与することが期待されます。
まとめ
本動画は、口呼吸の問題から耳鼻科診療、MFT、各種機能装置、拡大床、
バイオネーターまで幅広く網羅し、総合的な歯科診療の質向上を目指す内容となっています。
【お知らせ】

詳細ページは右リンクより:https://minoakajp.com/