今村大二郎先生の 公開クリンチェック

光加速装置『pbm』の活用:高齢でもスムーズに歯を動かすテクニック

光加速装置『pbm』の活用:高齢でもスムーズに歯を動かすテクニック 今村 大二郎
講師
今村 大二郎
医療法人社団精密審美会
表参道しらゆり歯科 院長

講師紹介 今村 大二郎

  • 今村 大二郎
  • 医療法人社団精密審美会
  • 表参道しらゆり歯科 院長
  • 総合精密診療を掲げる歯科医院で院長として日々診療を行う傍ら、株式会社TSL クリンチェック代行・インビザライン導入支援 部門担当として、主に一般開業医向けに矯正治療導入支援やインビザライン治療の質の向上のための代行業務を行なっている。
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こんな方におすすめ

  • 矯正治療の期間短縮や加速装置の導入に関心がある歯科医師
  • クリンチェックの設計や修正、リファインメントに課題を感じている先生
  • 中高年の患者様へのインビザライン提案を強化したい方

動画の紹介

本動画では、50代女性のインビザライン矯正治療における、光加速装置PBM(Photobiomodulation)を活用した期間短縮の症例を紹介しています。

通常2年程度を要する難症例が、PBMの併用により約1年で完了したプロセスを、クリンチェックの設計画面や口腔内写真を交えて解説します。

マウスピース矯正におけるアタッチメント設定やIPRのタイミング、リファインメント時のオーバーコレクションなど、臨床ですぐに役立つ実践的なテクニックが満載です。高齢者の骨代謝を考慮した治療計画の立案にお悩みの先生方に、ぜひご覧いただきたい内容となっています。

動画内容

難症例におけるPBMの活用と治療計画

今回の症例は、50代女性の臼歯部1級関係、前歯部叢生および上顎前歯の唇側フレアを伴うケースです。

特筆すべきは、近赤外線を照射して骨のリモデリングを促進する光加速装置(PBM)の導入です。通常、50代の患者様では骨代謝のスピードが若年者と比較して遅くなる傾向がありますが、PBMを併用することでアライナー交換のサイクルを早め、治療期間の大幅な短縮を実現しています。 

初期のクリンチェックでは、臼歯の遠心移動を行わず、歯列弓の拡大とIPR(隣接面削合)でスペースを確保する計画を立案しました。特に下顎正中のズレを解消するため、左右でIPR量を調整し、あえてゴムかけを行わずにフロッグパターンを採用しています。これは犬歯と切歯の移動タイミングをずらすことで、アンカーロスを防ぐ高度なテクニックです。

リファインメントとオーバーコレクションの重要性

リファインメント時には、臼歯部のバイトの甘さや残存スペースに対し、オーバーコレクションアライナーを設定することで確実なフィニッシュを目指しました。

結果として、合計75枚のアライナーを使用し、本来2年を要する治療をわずか1年で終了させています。骨代謝が低下しがちな成人や高齢者の矯正において、PBMは治療期間の短縮だけでなく、動きの不確実性を補う有効なツールとなります。

動画後半では、こうした複雑な設計をサポートするクリンチェック代行サービスについても紹介されており、多忙な臨床現場における選択肢の一つとして提案されています。

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