こんな方におすすめ
今回の講義内容は、クリンチェックをつくるうえで新渡戸先生がどんなことを考えているか、またどのような視点から治療計画を立てているかについて掘り下げていく内容になります。
予測実現性を高めるためのクリンチェック作成及び、アライナー枚数を減らす方法を中心として、最後までご覧ください。
動画の紹介
・これからマウスピース矯正を始めようと考える先生
・初めてクリンチェックをする先生
・知識はあるが、自信がない先生
動画内容
「クリンチェックに自信がない」「クリンチェックの知識と技術を深めたい」そうお悩みの方は多いのではないでしょうか。
この動画では、インビザラインに詳しい新渡戸先生によるクリンチェックにおける3Dコントロールの扱い方からその際注目する視点まで解説しています。
ぜひご視聴ください!
新渡戸歯科医師とは
医療法人社団杏壬会池袋みんなの歯医者さんにて医院長をしており、これまでの診療症例数は300件を超えます。
今回はORTCにて多くの悩みとして寄せられるクリンチェックに関して、新渡戸先生の視点から講義を行っていただきます。
「僕自身も初めてマウスピース矯正を行う上で、不安を感じておりました。クリンチェックを作る段階で使う3Dコントロールの使い方も分からなかった状態でしたので…」と新渡戸先生。
インビザライン矯正を始めた歯科医師の方や知見を深めたい先生方に向けて、的確にアドバイスをして下さっています。
【症例】主訴は出っ歯
今回ご紹介する症例は、比較的シンプルな症例です。
主訴が出っ歯になるため、上下両側4番目の抜歯はすでに計画に組み込まれています。
動画内ではその時点でのインビザラインのクリンチェックが戻ってきたものを提示していますのでぜひご覧ください。
インビザラインの特徴として、アングル1級に必ず持っていこうとする特徴があります。
インビザラインでは予測実現性を重視
ここでは右下の6番目に注目をしていただきたいのですが、この時点では2級関係です。
下顎右下の6番目が前方に移動することによって、アングルを1級関係に持っていくことがインビザラインの典型的な方法になります。
患者様に対しての配慮
実際に3Dコントロールで患者様に治療計画を含め話をする際は以下の点に留意しましょう。
1.スーパーインポーズ
2.グリッド
この2つのポイント、スーパーインポーズとグリッドを使うことで歯の移動量が明確になります。
具体的な動きと治療後のイメージができることから、患者様の承諾が得られやすくなることが利点です。
契約をとる際に圧倒的な効果を感じると新渡戸先生も仰っています。
また、患者様も安心してお任せできる点もこちらで解決できるのです。
この症例における特徴
今回の症例においてクリンチェックを行った特徴として、
・上顎左側6.7番目は動いていない
・下顎6.7番目は近心移動している
という特徴が見受けられます。
先ほども前述した通り、インビザラインのエンジニアは必ずアングル1級に持っていく傾向があります。
「ここで患者様の主訴は出っ歯になるので、予測実現性を高くするために1級へ持ち込む必要はないと判断しました」と新渡戸先生。
「ここでワイヤー矯正の考え方が役に立ちます。ワイヤー矯正の世界ではスーパークラス2、つまり2級仕上げにするのです。このまま2級で仕上げていこうという考え方です」と話しました。
TMA(トゥースムーブメントアセスメント)を修正
新渡戸先生が先ほどお伝えしたように、仕上げを2級にする上で6.7番目の歯に注目して予測実現性を高めます。
方法として、
1.黒丸と青丸を調整していく
2.予測実現性を意識していく
こちらの2つです。
予測実現性は設定した数値の60〜70%の移動量なので大きな数値を設定しがちですが、数値を上げると予測実現性は下がります。
この点はぜひ覚えておいてください。
インビザラインの考え方を意識
インビザラインのクリンチェックで留意しておきたいこととして以下も挙げられます。
1.黒丸だけは消す
2.移動量は最小限
3.4mm動かすよりは3mmの方が動かしやすい
4.アライナー枚数も同時に30枚と調整できる
青丸も同様に予測実現性を高めるように操作することで、患者様の主訴にアプローチしながら歯列の咬合に配慮することができますので、ご参考にしてくださいね。
まとめ
クリンチェックにおける3Dコントロールの流れはもちろん、エンジニアから戻されたクリンチェックの修正方法、目の付け所を理解することができます。
ですので、動画のご視聴をお勧めします。
ORTCでは動画の1本を集中力が持続する最大15分程度を目安に編集しています。
ぜひ休憩中や移動中にご参考くださいね。