こんな方におすすめ
ORTC onlineに多く登壇されている人気講師、新渡戸先生が担当してくださる新企画が始動しました。
内容は多くの歯科医師や歯科衛生士等、歯科業界で勤務する方には欠かせない内容だと思います。
患者様の主訴、治療計画、問題点、クリンチェックの修正など初段階のことから丁寧に解説しております。
今回はクリンチェックに悩みを持たれている方にはぜひ観ていただきたい内容になっております。
ぜひご覧ください!
動画の紹介
●マウスピース矯正を取り入れている先生
●日々の診療で困っている事がある先生
●クリンチェックを学びたい先生
動画内容
「初めてのインビザライン矯正…治療計画が不安…」と言ったような悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
開業医の方はもちろんのこと、専門外の勉強をされてきた方にとってはわからないことがわからない状態であることもあるでしょう。
ここでは実際の症例において、主訴診断診療方法をインビザライン矯正に詳しい新渡戸歯科医師が一緒に向き合って考えて下さいます。
ぜひご参考下さいね。
新渡戸先生とは?
医療法人社団教委員会理事長、そして池袋みんなの歯医者さんにて医院長を兼任していらっしゃいます。
今回はORTCにて多くのインビザライン矯正の症例に関して講義を行っていただき、多くの反響が頂けましたのでこのような症例相談を担当してくださることになりました。
僕自身も初めて治療計画作成を行う時は不安でした。治療計画書を作る段階はもちろん、シミュレーターの使い方も分からなかった状態でしたので…」と新渡戸先生。
今回はそんな初心に戻って、インビザライン矯正を始めた歯科医師の方の悩みに自身の経験や知見を交えてアドバイスをして下さいます。
症例①柴田歯科医師の所見と治療計画
北九州で個人歯科医院を開業された柴田歯科医師。
歯科医師としては24年目ですが、今回矯正治療を導入にあたり、インビザラインの知見と自身の見解を深めるため、新渡戸歯科医師に症例相談をすることにされたようです。
そんな柴田歯科医師の所見と診断、治療方針は以下のとおりです。
主訴
・23歳女性
・上顎前突(出っ歯)
・下顎の重なり(叢生)
・下顎に埋伏智歯あり
診断
・左側臼歯部1級関係
・下顎の埋伏智歯は下顎管に近接のため非抜歯
・正中のズレ
・下顎前歯部の叢生
治療方針
・上顎は3~3、6~6幅径を拡大
・前歯部を口蓋側へ移動
・右下6番の湾曲を抑え頬側へ
・舌側に倒れた歯を起こしアーチの補正
・顎間ゴム(2級)の使用して下顎を前方移動
新渡戸歯科医師による見解
前述した柴田医師の所見と診断、治療方針を聞いた上で、新渡戸先歯科医師は柴田歯科医師が抱えていた悩みについて以下のように言及されました。
・上顎前突の場合は抜歯が必須
・インビザラインの枚数は基本30枚で3回
・顎間ゴムは下顎には(この症例の場合は)不要
この内容について、以下にまとめましたのでご覧ください。
出っ歯=抜歯
出っ歯と呼ばれるいわゆる上顎前突の場合は、4番の抜歯は免れないと新渡戸歯科医師。
これは新渡戸歯科医師自身の経験上、4番の抜歯をせずに8番を抜いて7番を遠心移動しても1年以上時間が経過したとして全く効果が見られないからだそうです。
この結果から、患者様からクレームが入ることも多々あったとのこと。
だからこそ、患者様が主訴として上顎前突を訴えた場合は、必ず4番の抜歯が必須だと感じているとのことでした。
こちらは補足ですが、親知らずが放出している場合は抜歯が必要だと新渡戸歯科医師。
放出していなければ、抜歯をせずとも問題ないそうです。
インビザラインにおける失敗とは?
インビザラインにおける失敗について、相談をお持ちになった柴田医師の悩みから以下の点を新渡戸歯科医師は挙げられました。
・顎間ゴムの使用により奥歯が噛めない
・追加アライナーのタイミングと枚数
・正中線のズレは4mm以内でしか直せない
今回の症例の場合、1級関係上で2級の顎間ゴムを使ってしまうと、2級関係になってしまう恐れがあります。
その結果、奥歯が噛めないという症状が生じてしまうのです。ひどい場合はこの延長でリセッションを起こしかねません。
加えて正中線のズレに関しては、必ず完全に直せないことを患者様に承諾頂く必要があります。
理想としては、クレームに発展させないために説明と同時に同意書を書いて頂くことをおすすめします。
治療進行中に方針を変える場合の対処法
上記にて、インビザラインの失敗の1つとして述べた追加アライナーのタイミングと枚数ですが、新渡戸歯科医師は基本的にファーストとセカンド、サードの3回でほぼ済むように計画を立てているそうです。
ですので、追加アライナーの枚数はあまり多くはならないと話します。
インビザラインの枚数は多くなればなるほど治療時間が伸びてしまいます。
ですので、今回の柴田歯科医師のように、すでに治療景観を説明し治療に入ってしまっているような場合は、以下の方法で対応することが良いそうです。
1.現在の計画で治療法の実施をする期限を説明
2.期日が来たら、新しい治療法を提案し承諾依頼
3.治療法実施
今回の柴田歯科医師のお悩みに対して、新渡戸先生は実経験を通してご回答頂きました。
まとめ
この度は症例相談企画初回としていかがでしょうか。
新渡戸歯科医師の話もそうですが、他の歯科医師が抱えている悩みを共有して多種多様な考え方を持つことは重要です。
今後の歯科業界で最先端の知識と技術を持ち生き残るためにも欠かせません。
ぜひこちらの企画が「よかった」「参考になった」「相談をしてみたい」と感じて頂けたらぜひお問い合わせからご連絡ください!