今回は、歯科医師の年収についてお話します。
歯科医師といえば、以前から「稼げる職業」にランクインするほど人気の職業です。
豪華な家に住み、高級車を乗り回す…。
そんな豪遊生活をイメージしている方が、世の中に溢れかえっていることと思います。
しかし、実際の歯科医師の平均年収は500万円台である事実をご存じでしょうか。
年収500万円と聞くと、多くの方は「意外と安い!」と衝撃を受けるかもしれません。
余裕で年収1000万円を超えると想像していた方にとっては信じられないことでしょう。
なぜ、稼げると信じられてきた歯科医師という職業が年収500万円台なのでしょうか。
今回は、歯科医師の年収の謎について迫っていきたいと思います。
歯科医師の平均年収はいくら?
2019年(令和元年)に実施された厚生労働省の「第22回医療経済実態調査」では、歯科医師の平均年収が570万円であると発表されました。
2017年度では551万円、2018年度は564万円であることから、歯科医師の平均年収が500万円台であることが明らかになったのです。
この統計数字は驚くべき事実ではありますが、当然稼げる歯科医師がいるのも事実としてあります。
では、なぜ年収500万円台の歯科医師が多くいるのでしょうか。
その謎は歯科医師の勤務形態にあります。
年収500万円台の歯科医師の勤務形態とは
実は歯科医師といっても勤務形態によって年収は大きく異なります。
先ほど挙げた平均年収の概要は、開業医ではなく勤務医が中心です。
個人立の歯科医院や法人勤務がありますが、勤務医の平均年収は総じて500万円台となっています。
ほかに大学病院に勤務する歯科医師もいますが、勤務医よりも平均年収の相場が低い傾向です。
さらに勤務形態のほかに年代別でも平均年収が異なります。
・20代 578万円
・30~34歳 692万円
・35~39歳 531万円
・40~44歳 1020万円
・40~49歳 997万円
年代別で見ると、40歳代から平均年収が軒並み上昇しています。
40歳以上になると平均年収は横ばいを示していることから、平均年収500万円台という数字は限局的であることがわかるでしょう。
また、歯科医師の平均年収は男女混合で統計されています。
男女別の平均年収は以下の通りです。
・男性平均年収 652万円
・女性平均年収 472万円
男女別でみていくと、双方に差が開いていることがおわかりになるでしょう。
女性の場合、結婚や育児をしながら勤務する歯科医師も含まれるため非正規雇用も含まれています。
さらに地域別でも平均年収が異なります。
興味深いのは、平均年収1000万円を超える地域が大分県と北海道の2箇所であることです。
都市部だからといって高収入であるわけではないことが窺えます。
開業医の平均年収
続いて開業医の平均年収についてですが、「第22回医療経済実態調査」によると、個人開業医の平均年収は1000万円以上であることが判明しています。
勤務医と比較すると収入の差の開きが顕著です。
しかし勤務医は、安定した給料や福利厚生が受けられるというメリットもあるため、一概にどちらがいいかというのは歯科医師自身の価値観によるでしょう。
年々減少傾向にある歯科医師の年収
実は、歯科医師の年収は減少傾向にあるといわれています。
理由は、昨今高まる予防意識の向上です。
定期的な検診に加えて予防ケアの需要が高まるなど、人々の健康意識が高くなってきています。
これによって高額な治療を求める患者が減少しているのです。
そのため歯科医師の年収も減少傾向にあるといわれています。
歯科医師の年収を上げる方法
ここまでお読みいただいた方のなかには、「歯科医師の年収を上げることは難しい」と諦めモードになってしまったかもしれません。
しかし年収を上げるためには、いくつか必要なことがあります。
・自由診療の患者を多く診る
・学びを多く得て実践スタイルを強化する
・比較的規模の大きい歯科医院で勤務する
保険診療で稼ぐには限界があります。
その点、自由診療の割合を増やせば歩合を増やすことができるため、年収を増やしたいと望まれる勤務医にとって自由診療患者を増やすことは最短の方法です。
同時に、稼ぐ歯科医師は学びも怠りません。
セミナーや自己学習などインプット→アウトプットに励みます。
さらに規模の大きい歯科医院には、単純に患者も多く来院することから自由診療ができる機会も増えるでしょう。
もし自由診療に力を入れたいとお考えの方は、スキル磨きや環境を変えてみることをおすすめします。
ORTCセミナーを活用してスキルや知識を身につけよう
稼げる歯科医師になるためには学びも大事だとお話しました。
しかし時間がなく、思うように学べない方も多いかもしれません。
そんな方におすすめするのが、ORTCが主催するオンラインセミナーです。
まとまった時間を取得できない先生をはじめ、あらかじめ知りたい知識を学びたい先生、効率的に学びたい先生など、ORTCのオンラインセミナーではすべて叶えることができます。
自由診療を目指したい先生には非常に学びになると思いますので、ぜひこの機会に学ばれてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は歯科医師の年収についてお話しました。
現状、勤務医の平均年収は開業医と比較すると低めですが、効果的なステップを踏めば、いまより格段に年収を上げることが可能です。
そのためには知識やスキルを身につけたり環境を変えたりするなど、まずは行動することが必要でしょう。
平均年収に惑わされず、最大限できることから始めてみてはいかがでしょうか。
〈参考記事〉
厚生労働省「第22回医療経済実態調査」
〈ライター〉
歯科衛生士:土井
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