アタッチメント ロス
歯周病の進行に伴い、歯と歯肉の付着が失われる状態を指します。
歯と歯肉は健康な状態では、線維性の結合組織(アタッチメント)によって強固に繋がれています。
しかしながら、歯周病菌による炎症が持続すると、以下のような変化が起こります。
・歯肉が腫れ上がり、歯からの剥離(ポケット形成)が始まる
・歯根を覆う歯肉側の骨(歯槽骨)が徐々に吸収される
・結合組織のアタッチメントが徐々に失われていく
このようにアタッチメントが失われると、歯とポケット内の深い歯肉溝との間に隙間ができ、歯周ポケットが深くなっていきます。
アタッチメントロスが進行すると、以下の問題が生じます。
・プラーク(バクテリアの沈着物)が歯周ポケット内に貯留しやすくなる
・歯の動揺が生じ、最終的に歯が抜け落ちる
・発音や咀嚼などの機能が低下する
このため、歯周病の治療では、アタッチメントロスをできる限り抑えることが重要視されています。定期的な歯科検診で早期発見・早期治療に努める必要があります。