ファーケーションプローブ

歯周病の診査・検査時に使用する特殊な歯科用プローブ(探針)のことです。

ファーケーション(furcation)とは、多根歯(大臼歯など)の根の分岐部のことを指します。歯周病が進行すると、この根分岐部の歯肉が炎症や損傷を受け、骨の吸収が起こります。

ファーケーションプローブは、根分岐部の歯肉下の骨吸収の程度を調べるために使用されます。プローブの先端部分には millimeter(mm)単位の目盛りが付いており、根分岐部への挿入深さを計測できます。

骨吸収の程度は以下のように分類されます。

Grade I : 挿入深さ3mm以下
Grade II: 挿入深さ3-6mm
Grade III: 挿入深さ6mm超
骨吸収がGrade IIまでなら、徹底した歯周基本治療で改善が期待できますが、Grade IIIになると外科的歯周病治療(フラップ手術など)が必要になる可能性が高くなります。

このように、ファーケーションプローブで正確に骨吸収の状態を評価することは、適切な治療方針を決めるうえで重要です。歯周病の進行度の把握に欠かせない器具です。

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