基底結節

歯の根尖(先端)付近にある小さな隆起の部分のことを指します。

歯の根は通常は滑らかな円錐形をしていますが、基底結節があると根尖部分に小さな丘のような突起が見られます。基底結節は永久歯の根の発育過程で一時的に現れる構造物です。

基底結節が問題となる主な理由は以下の通りです。

・治療の際、結節部分が障害になり、根管の形成が難しくなる。
・抜歯の際、結節部分が歯肉や周囲の骨に引っかかり、骨の一部を取り除く必要がある。
・歯根嚢胞や歯根膿瘍などの病変が基底結節部分に生じやすい。
しかし、基底結節自体は生理的な構造であり、症状がない限り特に治療は必要ありません。歯科医はエックス線検査で基底結節の有無や大きさを確認し、症状に応じた対処を行います。

基底結節は加齢とともに徐々に吸収されていく傾向にあり、高齢者では見られにくくなります。