咀嚼筋(そしゃくきん)
歯科の用語で「咀嚼筋(そしゃくきん)」とは、食物を噛む(咀嚼する)際に使われる筋肉のことを指します。
これらの筋肉は、下顎を動かすことにより、食物を噛み砕いたり、すりつぶしたりする機能を果たします。主要な咀嚼筋には以下の4つがあります:
1.咬筋(こうきん):下顎骨を持ち上げる主な筋肉で、強い咬合力を発揮します。
2.側頭筋(そくとうきん):側頭部に位置し、下顎を上に引き上げるとともに、後ろに引く役割を持っています。
3.内側翼突筋(ないそくよくとつきん):下顎骨を持ち上げると同時に、内側に引く筋肉です。
4.外側翼突筋(がいそくよくとつきん):下顎骨を前方に引き出す役割を持ち、顎の開閉や側方運動に関与します。
これらの筋肉は、協調して働くことで効果的に食物を噛み砕くことができます。また、咀嚼筋は顎関節の運動にも関わっており、咀嚼だけでなく、話すことや飲み込むことにも重要な役割を果たしています。咀嚼筋の異常や痛みは、顎関節症などの問題を引き起こすことがあります。