役に立つ株式会社 代表取締役社長、瀧澤洋一様 インタビュー! ORTCが誕生するまでの経緯とその思い

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LED照明事業とORTCという歯科マーケティング事業の双方で活躍している瀧澤洋一さん。

(以後、瀧澤さん)役に立つ株式会社という名を掲げて活躍する背景にはどのようなことがあったのかー。

今回は、これまでの経緯から未来へ向けてどう動いていきたいのかについてお話をお伺いしました。

 

ーこの度はお話をお聞かせいただきありがとうございます。本日はよろしくお願い致します。

 

瀧澤:こちらこそよろしくお願い致します。

「役に立つ」それこそが人のためになると考えた

 

ー役に立つ株式会社という名前にした理由をお聞きしてもよろしいでしょうか。以前は株式会社ウティルだったと思うのですが。

 

瀧澤:「役に立つ」会社でありたいと思った際に、フランス語から株式会社ウティルしていました。しかしながら、ご挨拶をする際などで必ず「ウテル?」「ウチ―ル?」のように伝わらなかったのです。名前を間違えられるのは創業からずっと。7期目くらいになって、トラブルに巻き込まれました。ちょうどそのタイミングで姓名判断をする事があって、株式会社ウティルの字画が悪い事が発覚しました。その時に、もともとしたかった 「役に立つ株式会社」か「株式会社役に立つ」も一緒に字画を調べたら、「役に立つ株式会社」がとても良い字画だったので、社名を変更する事にしました。

 

ー姓名判断で企業名を変えられたのですか?それはやはり結果が良くなかったのでしょうか…?

 

瀧澤:仰る通りです。僕は子供の名前も姓名判断をしているのですが、ウティルでは良くない結果が出まして。トラブルに巻き込まれた、ここで本当に伝えたいことを企業名にしようと思ったんです。

 

ーなるほど!役に立つ株式会社に込めた思いはいったいどんなものなのですか。

 

瀧澤:僕はもともと人の世話を焼くのが性分でして。性格なのでもう直らないと開き直っています。これまで得も損もして参りましたが…自分ができることで人のためになることを確立させたかったんですね。その思いを忘れないためにも、企業名に「(人の)役に立つ」をいれたぐらいですから。

 

スタッフ一同、皆同じ心持ちで日々人のためになるように、それぞれの得意を生かして活躍しています。

異職種であった歯科医師の友人と始めた小さなセミナー

 

ーORTCセミナーは後から始めましたよね。LED照明事業を行っていたうえで並行して事業とするきっかけはあったのでしょうか。

 

瀧澤:僕は司会進行といった「事を運ぶ」場を多く経験していたので、ある時友人の歯科医師に「歯科医療に関するセミナーをするから手伝ってほしい」と言われたんです。悩みましたが、ひとまず1年と決めて全力でその手伝いをすることを決めました。

 

ーそのセミナーは有料のものでしょうか?

 

瀧澤:いえ、僕がセミナーを始めた当時は無償でした。参加者の精査をしていなかったため、歯科医師の友人のもとへ集まる人は業者の方が増えてしまいまして…。それでも、その歯科医師の講義を聞きたくて来る歯科医師の方もいたので、継続して行っていきました。

規模が大きくなるにつれて、本格的に有料化に

 

ーセミナーを行っていく上で有料化するきっかけは何があったのでしょうか。

 

瀧澤:まずセミナー自体の規模が大きくなるにつれて、大学教授を講師としてアサインできないかと頼まれたんです。

 

ーそうなると、営業と講演費が必要になるのでは…?

 

瀧澤:その通りです。僕は営業の経験をしているのでアサイン自体はできたのですが、問題はその講演費でした。この時点ではまだ個人的に友人が困っているから手伝っているという状態なので会社は関係ありません。そこで、セミナーの有料化を提案したんですね。

 

ーこれまで無償で講義を受けていた人には面白くない話では?

 

瀧澤:本当にそうです。「瀧澤という人間が入ってきた途端、急に有料化した」と言われましたね。しかしそうしないと大学教授をアサインすることはできなかったので、その方法を通しました。

 

ー恨まれ役になってしても、ご友人の支援をする瀧澤さんの意思と懐の広さに感服してしまいました。

大学教授や歯科医師の話を聞くうちに気付いた、歯科の奥深さ

 

瀧澤:友人が矯正治療の講義を始めていたこともあって、お呼びする先生方もまた矯正治療のお話が多かったのですが、僕はそこで驚いたことがあったんです。

 

ーというと?

 

A先生やB先生が同じ矯正の話をされているのに、治療の運び方は同じではないんです。これまでは症例が多ければ、それだけ技術力が高いと思っていたのが、そんなこともないようだという事に気付いてきて、どんどん多くの先生の話を聞きたくなったんです。

 

ーその瀧澤さんの思いが、歯科事業へと繋がったのでしょうか。

 

瀧澤:はい、そうです!現在のORTC事業として設立しました。規模も大きくなり、セミナーを行う会場の確保や受付の人員を考えても、せっかく有料化するのであれば事業として続けて行こうと考えたんです。

痛い経験と思いをしても尚、続けた歯科事業を運営する瀧澤洋一という人とは

 

ご友人の歯科医師に頼まれて始め、トラブルに巻き込まれた経験をしてもなお、人を信じられるのは、なぜでしょうか。

詳しくお伺いさせて頂きました。

 

瀧澤:先ほど話しましたが、基本的に頼まれると手を差し伸べたくなってしまうんです。人によってはお節介と言われても仕方のないようなことです。ですがそこに強い感情はないんですよね。ただ、僕が差し伸べたその手を通して良いつながりが生まれたらいいなって。それはプライベートの友人関係かもしれない。ビジネス関係かもしれない。カタチはわかりませんが。

 

ーORTCを運営する大元には、そういった思いがあるのですね。

ORTCを通して、歯科業界のこれからを担う人たちに知ってほしいこと

 

瀧澤:そもそも仕事をしていく上で、職種における上下関係なんてないと、僕は思っています。建築業界では下請けと元請けという表現をするのですが、現在の歯科業界にも同じことが言えると思っています。

 

ー具体的にお伺いしてもよろしいですか?

 

瀧澤:例えば歯科医師がいて、材料を扱う方がクリニックにいらした時。歯科医師は座っているのに、材料屋さんは立ちながら話をされるんです。材料がないと歯科医師は診療ができませんよね?その点で言えば、僕らは平等なんです。だからこそ、僕のところではパートナーという認識を持ってほしいと常々お伝えしています。

 

ーということは、役に立つ株式会社のスタッフの方々も同じように考えているということでしょうか。

 

瀧澤:そうですね。毎朝の朝礼で弊社の経営理念・ビジョンとバリュー、行動指針を共有するのですが、都度これらのことに対して意見を添えてもらっているんです。

 

ーそれはどのような効果があるのでしょうか。

 

瀧澤:毎回弊社の理念等を確認し意見や考えを述べることによって、スタッフ皆が自分の気持ちと弊社の考え方にズレがないかどうか、価値観を顧みるんです。企業理念に違和感というズレがあったら、きっと僕と仕事をしていくことも難しいでしょうから。

ORTCの講師をすることで得られるメリット

 

―ORTCで講師をすると、どのようなメリットが得られるんでしょうか。

 

瀧澤:これは大きく分けて2つあります。まずは、動画を通してお話しされる方の歯科医院やクリニックは、動画放送後に求人の問い合わせが多くあるんです。

 

ーお人柄が、わかるからでしょうか。

 

瀧澤:その通りです。医院やクリニックの雰囲気やスタッフの関係性が見えるからこそ、一緒に働きたいと考える歯科関係の方は多いですね。加えて今の若い先生方は、給与だけで仕事を判断せずに、自分が学んできたことを活かせるかや、スキル向上のために指導してくれそうな院長先生かなどをよく見ています。当社のセミナーや動画の中で、講師は自分の得意とする領域の話をするので、考え方や人となりも分かるという訳です。

 

ーなるほど!もう1つのメリットはなんでしょうか。

 

瀧澤:講師の歯科医師には、歯科診療以外の収入、講演料が入るという点です。歯科医師は体が資本なので、悩みを伺うと必ずと言っていいほど診療以外の収入源が欲しいと仰る方が多いんですね。歯科医師自身が成長する過程や症例を講演することで講演料が入れば、将来に向けて備えることができますよね。この2つが、主なメリットだと思います。

 

ーORTCの講義を拝見して、いろんなフェーズにいる方に届く内容だなと感じました。やはりその点も配慮されているのですか?

 

瀧澤:そうなんです。ORTCから発信していくことで、それぞれのフェーズにいる歯科医師や歯科衛生士の方、もとい視聴者の方が1つでも持ち帰って下されば、将来の備えやステップアップにつながることは間違いないと思っています。できることなら、動画1本15分程度で視聴できるよう編集しているので、隙間時間に見て頂けたら幸いです。

役に立つ株式会社の思いを共有してくれる人の育成

 

ー役に立つ株式会社のホームページにもありますが、社長を5人作りたいとありましたよね。

 

瀧澤:はい、そうです。よく見ていらっしゃいますね(笑)

 

ーここにある意図というのはどういったことなのでしょうか。

 

瀧澤:僕は0→1フェーズを作るのは得意ですが、そこから大きく伸ばしていく次のフェーズが苦手なことが要因としてありますね。共に事業を伸ばしてくれる人を育てたいと思っています。

 

ーこれからのご活躍が楽しみです。瀧澤さんが歯科マーケティング事業を起こすきっかけとなった「さまざまな症例に触れる機会」のような出来事が、多くの歯科業界のユーザーに届くと良いですね。今回はお話をお聞かせいただきありがとうございました。

 

 

インタビュー、原稿:萩原すう

写真:瀧澤洋一様よりご提供

 

 

萩原 すう |webライター・取材ライター

 

フリーランスライターとして活動。

SEO、取材、校正校閲実績あり。

300件以上の記事を執筆。

歯科助手、事務として勤務経験し歯科業界の抱える問題から患者様のお悩みを見聞し熟考してきた。

 

 

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