一刻も早く摘み取りたい 不正咬合の”芽”

〜一刻も早く摘み取りたい 不正咬合の”芽”~

〜一刻も早く摘み取りたい 不正咬合の”芽”~ 関根陽平
講師
関根陽平
みはる矯正・歯科医院
院長

講師紹介 関根陽平

  • 関根陽平
  • みはる矯正・歯科医院
  • 院長
  • 鍼灸師としてアスレティックトレーナーとなり、歯の大切さを痛感して歯科医師免許を取得。歯科医師、鍼灸師、アスレティックトレーナーの観点から患者様の必要に応じた診療を行う。また、女子バスケットボールのオリンピックにも関与している。 日本成人矯正歯科学会 認定医、日本歯科東洋医学会 理事/認定医 日本歯科東洋医学会 、日本成人矯正学会、日本全身咬合学会、日本一般医臨床研究会 理事 日本スポーツ歯科医学会、日本矯正歯科学会、日本小児歯科学会、顎関節学会、全日本鍼灸学会、体力医学学会、日本解剖学会、日本歯科基礎学会 会員
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こんな方におすすめ

小児の患者様が多く、予防的な視点でのアプローチを学びたい先生

不正咬合の原因を、歯列だけでなく口腔機能や習癖、全身の成長発育から診断したい先生

早期治療・予防矯正のメリットを理解し、臨床の引き出しを増やしたい先生

動画の紹介

本講演は、不正咬合の「目」を早期に摘み取り、健全な咬合へと導くための小児矯正の戦略を、東洋医学の未病治(未だ病をならざるを治す)の概念に基づき展開します。

乳歯列・混合歯列期の叢生やV字型歯列は、何もしなければアングルⅡ級や開咬、反対咬合などの重度な不正咬合へと移行するリスクが高く、この早期発見・早期介入が極めて重要です。

動画内容

不正咬合を加速させる環境的要因:口腔習癖と口呼吸

不正咬合は、遺伝的要因と環境的要因(口腔習癖、姿勢など)が絡み合って進行します。特に絶癖、指しゃぶり、そして高呼吸は、歯列を悪化させる最大の要因です。高呼吸は、アレルギー疾患、免疫異常、うつ病、さらには齲蝕、歯肉炎、口臭、そして不正咬合を招く「悪」であり、早期の機能改善が不可欠です。

高呼吸の是正の重要性は、単に歯列の問題に留まらず、鼻呼吸が持つ免疫組織系によるウイルス・細菌の除去という「人間の持つすごい機能」の活用に繋がります。しかし、これらの口腔習癖は無意識で行われるため、根気のいる訓練と家族の協力が成功の鍵となります。

成長発育期へのアプローチ:構造と機能の調和

小児矯正では、歯年齢と成長発育期というダイナミックなステージを考慮し、構造(歯列・顎骨)と機能(咀嚼・嚥下・呼吸)の両面からアプローチします。

構造面(矯正診療系)の目標

  • スペースリゲイニング(拡大床、リンガルアーチなどによるスペース確保)。
  • 小移動や放出の誘導による歯列の整復。
  • 抜歯や開窓牽引といった外科的処置の適切な判断。

機能面(生活面)の目標

  • 筋機能訓練(MFT)や口腔習癖の予防。
  • 鼻呼吸の徹底指導と生活習慣の改善。
  • 全身の姿勢の改善指導。
  • ご家族への教育:ファミリーデンティストとして、お子様の機能異常が家族全体に及ぼす影響を伝え、協力を仰ぐ。

外傷リスクの認識:欠損ドミノの予防

齲蝕や歯周病による喪失に加えて、外傷による歯の欠損は、小児の咬合にとって大きな脅威です。活発な運動・活動期にある小児に対して、マウスガードの処方による外傷予防の重要性を強く訴えます。たった1本の歯の欠損が「欠損ドミノ」を引き起こし、全身の健康へ悪影響を及ぼすことを予防する視点も、小児の咬合育成には不可欠です。

教えて先生

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